枕は肩まで乗せるほうがよい?正しい枕の使い方や理想の枕の選び方を解説

肩こりやストレートネックにお悩みの人は、枕の使い方を考え直してみることをおすすめします。
この記事では、枕に肩まで乗せた方がよいのかどうかや寝姿勢別の枕の正しい位置、枕が合わない場合の対処法、理想的な枕を選ぶポイントについて解説します。
目次
枕は肩まで乗せた方がよい?
枕を使うときに、どこまで身体を枕に乗せるべきか迷う人も多いでしょう。特に、肩を枕に乗せた方がよいかどうかは重要なポイントです。
結論を伝えると、必ずしも枕に肩まで乗せるべきとはいいきれません。寝方は個人差が大きく、万人に共通する正解はないのが実情です。
大切なのは、「肩まで枕に乗せるかどうか」にこだわることではなく、理想的な寝姿勢を保ち、身体に余計な負担をかけないことです。
〇 仰向け寝は枕に肩口まで乗せるのがおすすめ
仰向けで寝る場合は、首と頭を支えるように肩口まで枕に乗せることを意識すると、快適な寝姿勢を保ちやすくなります。肩口までしっかり枕に乗せることで、首の後ろにすき間が少なくなり、首のカーブを自然な形に保てます。
仰向け寝では首に直接負担がかかりやすいため、肩口まで支えてくれる枕を選ぶとよいでしょう。
仰向け寝の枕の正しい位置
仰向けで寝るときに枕をどの位置に置くかで、睡眠の質や身体の負担が変わってきます。正しい枕の位置は、後頭部だけではなく、首までしっかり支えられている場所です。頭だけを枕に乗せるのではなく、首元にフィットさせるようにセットするとよいでしょう。
また、枕の高さも重要です。高さは、約1〜6cm程度の範囲を目安にしてください。
枕が合っていない場合に起こり得ること
ここでは、枕が合っていない場合に起こり得るリスクについて解説します。
〇 頭痛
枕が合っていないと、首や肩の筋肉が強張り、頭部への血流が悪化します。その結果、頭痛につながるケースもあります。
頭痛がひどくなると、睡眠不足を招き、さらに頭痛を誘発する恐れもあるでしょう。
〇 肩こり・首こり
合わない枕を使い続けることによって、肩こりや首こりを引き起こします。頭の位置が枕から離れている、もしくは肩からのせて枕を使用している場合には、頭を支える首のカーブが理想的な形にならないためです。
肩こりや首こりによって、緊張性頭痛というタイプの頭痛を引き起こすケースもあります。
〇 ストレートネック
ストレートネックとは、本来なだらかにカーブしているはずの頸椎が、まっすぐの状態です。枕が合っていないと、寝ている間に首に負担がかかり、ストレートネックを引き起こす要因となります。
枕の高さが合わない場合、首に負担がかかり、頸椎の自然なカーブが崩れやすくなります。この状態が長期間続くと、肩こりや頭痛などの症状が現れることもあるでしょう。
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枕の使い方の注意点
ここでは、枕の使い方の注意点について解説します。
〇 間違った枕の向きで使っていないか
枕の使い方の注意点は、間違った枕の向きで使っていないかどうかです。向きが決まっている枕もあるため、正しい向きを間違えると、枕の機能が充分に発揮されず、かえって首や肩に負担をかけてしまいます。
例えば、低反発枕の場合は、高い方を首側、低い方を頭側にして使います。正しい向きで使用し、自然な寝姿勢で眠るよう心がけましょう。
〇 首が宙に浮いた状態になっていないか
枕を使うときには、首が宙に浮いた状態になっていないかどうかもチェックしてください。寝たときに首元にすき間ができていると、首や肩に負担がかかります。そのまま眠ると、首こりやストレートネックを引き起こすリスクも高まります。
理想は、頭がしっかりと枕に乗り、無理なく自然な姿勢を保てる状態です。
仰向け寝以外の寝姿勢と枕の正しい位置
ここでは、仰向け寝以外の寝姿勢と枕の正しい位置について解説します。
〇 横向き寝の場合
横向きで寝るときは、首から腰にかけて背骨のラインがまっすぐになるのが理想とされています。枕が高すぎたり低すぎたりすると、首や肩に負担がかかります。肩幅を考慮して、頭から首にかけて無理なくまっすぐになる高さの枕を使いましょう。
枕が肩口にかけてフィットするように位置を合わせ、すき間をなくすように調整してください。
〇 うつ伏せ寝の場合
うつ伏せ寝では枕を使わない人もいますが、枕を使う方が望ましいです。枕を上手に使って身体とマットレスのすき間を埋めることで、より楽な姿勢で眠れます。
理想はうつ伏せ寝専用の枕を使うことですが、ない場合でも普通の枕を上半身に抱えるように使うことで代用できます。また、うつ伏せで眠る際には、首に過度な負担がかからないよう、低めでやわらかい素材の枕がおすすめです。
枕が合わないときの対処法
ここでは、枕が合わないときの対処法について解説します。
〇 タオルで高さを調整する
枕の高さが合っていないと感じる場合は、タオルを使って調整する方法が効果的です。枕の下にタオルをたたんで乗せることで、高さや傾きを自分に合った状態に調整できます。
タオルの厚みを変えながら、首や肩に負担がかからない高さを探してみましょう。
〇 枕のあて方を調整する
適切な高さの枕を選んだにもかかわらず合わないと感じる場合は、枕のあて方に問題があるかもしれません。
仰向け寝の場合は、頭と首元に枕が自然にフィットするようにセットし、肩口まで使用しているかを確認しましょう。横向き寝の場合は、首から腰までのラインがまっすぐになるように枕の位置を微調整してください。少し位置をずらすだけでも寝やすくなる可能性があります。
〇 枕を買い替える
高さやあて方の調節をしても違和感が取れない場合は、枕そのものが自分に合っていない可能性があります。その場合は思い切って新しい枕に買い替えることを検討しましょう。
自分の寝姿勢、理想の高さやかたさなどに合わせ、好みの枕を選んでみてください。長く快適に使うためにも、慎重に選ぶことをおすすめします。
理想の枕を選ぶ際のポイント
ここでは、理想の枕を選ぶ際のポイントについて解説します。
〇 高さで選ぶ
枕の高さは、首や肩への負担に大きく影響する重要な要素です。肩こりやストレートネックを防ぐためには、頭から背中までがまっすぐに保たれる高さの枕を選ぶことが欠かせません。
仰向け寝ではリラックスして立っている状態に近い姿勢になるような、横向き寝では首から腰までのラインがまっすぐになるような枕を選びましょう。
〇 かたさで選ぶ
枕のかたさは、寝たときの首や頭の支え方に大きく影響します。やわらかすぎる枕は寝返りがしにくく、身体に負担がかかることがあります。一方、かたすぎる枕は、枕と首にすき間ができる可能性があるでしょう。
枕を選ぶときは、触って感触を確かめるだけではなく、実際に横になって寝てみることをおすすめします。
〇 素材で選ぶ
枕の素材は、寝心地だけでなく、通気性やメンテナンスのしやすさにも関わる重要なポイントです。素材によって感触が異なるため、自分の好みや使い方に合ったものを選びましょう。代表的な素材の特徴は、以下のとおりです。
- ポリエステルわた:やわらかい、洗える
- そばがら:吸湿性・放湿性がよい
- 低反発ウレタン:寝姿勢や体型になじみやすい、熱がこもりやすい
- 高反発ウレタン:反発力が高い、熱がこもりやすい
- 羽毛・羽根:通気性や吸放湿性に優れる
- ファイバー:通気性が高く、水で洗える
〇 サイズで選ぶ
サイズも、枕選びでは欠かせないポイントです。自分に合ったサイズの枕を使うことで、寝返りがしやすくなります。以下のサイズから、自分に合った枕を選びましょう。
- 小さめ:約50×35cm
- 標準:約63×43cm
- 大きめ:約70×50cm
まとめ
枕は、快適な睡眠を支える大切なアイテムです。実際に試してみたり、専門家に相談したりしながら、自分にぴったりの枕を見つけましょう。
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