枕のサイズの基本の種類|快眠につながる枕と枕カバーの選び方を解説

「朝起きたときに肩や首が痛い」「快適に眠れない状態が続いている」といった悩みを抱えている人は、体格や寝姿勢に合った枕に変えることで、問題が解決できるかもしれません。この記事では、枕のサイズの種類や自分に合った枕の探し方を解説します。快眠につながる枕選びのポイントについてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
枕のサイズの種類
枕のサイズは大きく6つに分類できます。ここでは、それぞれのサイズの特徴を解説します。
〇 セミシングルサイズ(約35×50cm)
日本の枕の定番サイズとしては、セミシングル・シングル・セミダブルの3種類があります。定番サイズのなかで、もっとも小柄な人向きなのが、約35×50cmのセミシングルタイプです。布団のサイズと枕のサイズを合わせる必要はないため、シングルの布団にセミシングルの枕を組み合わせることもできます。メーカーによっては「小さめ」と表記されることもあります。
〇 シングルサイズ(約43×63cm)
約43×63cmのシングルサイズは、最も標準的な枕の大きさです。中柄の人向きのサイズとなっており、年齢や性別にかかわらず、多くの人から選ばれています。シングルサイズは寝返りを打った際にも頭が枕から落ちないように設計されており、快適な睡眠をサポートします。
〇 セミダブルサイズ(約50×70cm)
セミダブルサイズは、シングルより一回り大きい約50×70cmの枕です。メーカーによっては「大きめ」と表記されることもあり、大柄な人に向いています。ホテルで採用されることも多いサイズで、自然な寝姿勢を保ちながらゆったりと使用できます。
〇 ダブルサイズ(約43×120cm)
ダブルサイズは、シングルのほぼ2倍の幅がある横長の枕で「ロングサイズ」とも呼ばれます。パートナーや親子で一緒に使うのに向いているほか、抱き枕としても使用できます。2人で使うのに最適なサイズですが、相手が頭を動かしたとき、振動が伝わりやすい点に注意が必要です。
横幅が長すぎて敷布団やマットレスからはみ出してしまう場合は、約43×100cmや約43×90cmといったセミロングタイプを探してみましょう。
〇 ジュニアサイズ(約29×40cm)
約35×50cmのセミシングルより、さらに小さいのが子ども向けのジュニアサイズです。約29×40cmのサイズとなっており、3~12歳を対象とする商品が豊富にあります。枕の種類によって対象年齢が異なる場合があるので、必ず確認したうえで使用しましょう。また、子どもの成長は早いため、身長や体重に合わせて高さが調整できる機能がついていると便利です。
〇 正方形(約80×80cm)
正方形の枕は、欧米で使用されることの多いタイプです。日本でも、ホテルなどで採用されており、ベッドの上でくつろぐときの背もたれとしても使えます。枕として使用する際は、頭だけでなく背中までカバーできます。横向きに寝るのが好きな人は、柔らかい枕を選ぶことで、抱えるようにしたり、足に挟んだりして使うことも可能です。
自分に合う枕の大きさを選ぶコツ
枕のサイズを選ぶときは「寝返り」「体格」の2点を意識するのがポイントです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
〇 寝返りの大きさに合わせて選ぶ
健康な大人の場合、一晩で20回程度の寝返りを打つといわれています。寝返りには「体温調整」「身体の負荷軽減」などの役割があるものの、寝返りの大きさは人それぞれです。寝返りが大きい人は頭が枕から落ちやすくなるため、大きめのサイズを選ぶと快適に眠りやすくなります。
〇 体格に合わせて選ぶ
枕にはさまざまなサイズがあるので「どのように選べばよいのか分からない」と悩んでしまうこともあるでしょう。そのようなときは、体格に合ったサイズを探すことで、選択肢が絞れます。
基本的には「小柄な人はセミシングル」「中柄な人はシングル」「大柄な人はセミダブル」が目安です。これらのサイズを参考にしながら、自分の身体にフィットする枕を探してみましょう。
枕の大きさに合った枕カバーの選び方のコツ
続いては、枕の大きさに合った枕カバーの選び方のコツについて解説します。
〇 枕と同じサイズのカバーを選ぶ
まずは、枕と同じサイズのカバーを探してみましょう。枕本体に対して枕カバーが大きすぎると「寝ている間にずれてしまう」といった問題が発生しやすくなります。枕本体に対して枕カバーが小さすぎるのも、機能が損なわれてしまうため好ましくありません。特殊なサイズの場合は、枕本体と同じ店舗で枕カバーも購入するのが確実です。
〇 ファスナー式と封筒式の違いを知る
枕カバーには、ファスナー式と封筒式の2種類があります。ファスナー式のカバーは、枕本体とほぼ同じサイズとなっています。一方、封筒式は折り込むようにして枕本体を覆うため、横幅が20cmほど長くなります。同じサイズの枕に対応している枕カバーでも、タイプによって横幅が違うというポイントはしっかりと押さえておきましょう。
〇 素材は肌触りとお手入れ方法で選ぶ
枕カバーの主な素材としては、コットン、リネン、シルク、ポリエステルなどが挙げられます。素材によって、肌触りが変わってくるので、自分が心地よいと感じるものを選びましょう。
また、枕カバーは汗や皮脂で汚れやすいため、最低でも週に1回は洗濯することが望ましいとされています。枕本体と比べてもお手入れの頻度は高くなるため、「自宅で簡単に洗濯できるか」という点も事前に確認しましょう。
枕のサイズ選びは使用目的も考慮しよう
枕を使用する目的によっては、定番サイズ以外が向いているケースもあります。ここでは、使用目的別におすすめの枕のサイズを紹介します。
〇 パートナーと共有したい
1つの枕をパートナーと共有したい場合は、ダブルサイズ(ロングサイズ)がおすすめです。ダブルサイズの枕は非日常感が味わえるので、子どもにも人気があります。インテリアとしてもおしゃれですが、寝心地が悪くなる恐れがあるため、できれば普段使い用のスタンダードなサイズも用意しておきましょう。
〇 ベッドの上でゆったり過ごしたい
ベッドの上で本を読んだり、動画を視聴したりしながらゆったり過ごしたいのであれば、クッションとしても使える大きめサイズが向いています。厚みのある正方形サイズの枕なら、背もたれにも最適です。「スペースが足りず大きな枕を置けない」といった場合には、小さなサイズを複数組み合わせてクッションにする方法もあります。
〇 抱き枕にしたい
枕の用途は、頭を支えるだけではありません。特に、仰向け寝と比べて接地面積が少ない横向き寝は、抱き枕を使うことで肩や腰への負荷を軽減することが可能です。抱き枕は「王道のストレートタイプ」「全身を包み込むU字タイプ」「足と足の間に挟む下半身タイプ」など、種類も豊富にあるので、自分に合った商品を探してみましょう。
快適な睡眠には枕サイズ以外の要素も注目
最後に、枕サイズ以外の重要な要素を4つ紹介します。これらの要素に注目して、快適な睡眠環境を作り上げていきましょう。
〇 枕の素材
枕の素材には、ダウン、パイプ、低反発ウレタンフォームといった種類があります。ダウンはふんわりと包み込むような高級感、パイプは通気性と耐久性の高さ、低反発ウレタンフォームは程よい弾力とフィット感が特徴です。それぞれ異なる魅力があるので「どれが一番落ち着くか」を考えながら選んでみましょう。
〇 枕の形状
一般的な形状は「長方形型」です。そのほかにも、波のようにカーブしている「首元安定型」、中央にくぼみがある「頸椎支持型」などのバリエーションがあります。「長方形型の枕しか使ったことがない」という人は、形状にもこだわることで自分に合った枕が見つかりやすくなります。
〇 枕の感触
枕の感触は素材によって決まります。枕の感触も寝心地を左右する重要なポイントです。やわらかい枕が好みの場合は、ダウンやポリエステルわた、低反発ウレタンフォームが向いています。感触を求めるなら、パイプ、そば殻、ひのきなどの素材がおすすめです。最近はパイプの中にもやわらかめのもの、フィット感の高いものなど種類が豊富にあるので、枕専門店で自分に合った枕を探してみるのもおすすめです。
〇 枕の高さ
枕の高さが合っていないと、いびきや不眠症、肩こりが悪化してしまう恐れがあります。仰向け寝の場合、横から見たときに、首から肩にかけてゆるやかなS字カーブが描けている状態が理想です。横向き寝では、肩幅とほぼ同じ高さにすることで、頭から背中にかけてまっすぐに伸びた正しい姿勢を保ちやすくなります。
まとめ
枕は体格や使用目的に合わせて選ぶことが大切です。自分にぴったりのサイズや高さ、素材が分かれば、睡眠の質も向上します。
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