理想の枕の高さ。肩こり・首こりを防ぎ、安眠をサポートする枕とは?

自分の身体に合う「枕の高さ」を知る方法
肩こりや首のこりを防ぐためにも知っておきたい「枕の高さ」。どのような方法で確かめることができるかを探っていきましょう。
頭部・頸部を自然に支える。理想的な枕の高さは?

枕に厚み(高さ)のあることは誰もが知っています。でも、その高さが人によって様々であり、一人ひとりに“理想的”な高さがあることはあまり知られていません。
一般的に「枕の高さ」はその枕の既製サイズ(大きさ)でしかないからです。では、自分に合った理想的な「枕の高さ」とは、どのように知ることができるのでしょうか。それを知るためには身体の構造に着目しなければならないのです。
二足歩行をする人間にとって、発達して重くなった脳を支えてバランスよく歩くことは大変な作業でした。二足歩行での活動に適合するため、人はある進化を遂げていました。それが脊柱にみられる「S字状カーブ」です。
脊柱は側面から見ると連続したS字状にカーブしています。これによって体重をバランスよく前後に分散させ、重い頭や身体を支えても負担の少ない“自然な姿勢”が保たれているのです。
実は寝ているあいだも、この「S字状カーブ」をキープすることが最も自然な寝姿勢なのです。枕はその自然な姿勢を維持するための最も大切なアイテム。そのためS字型の基点となる頸部(首の部分)を無理なく支えることができる「枕の高さ」が求められていたのです。
寝姿勢での理想的な高さのヒントはリラックスして立っているときの姿勢にありました。身体に一番負担が少ない姿勢の顔の角度……それは軽く顎を引いた状態の約5度。美しいS字状カーブが描かれている状態は、寝姿勢にも理想的なのです。寝ている状態では敷ふとんと頭部・頸部のあいだにできるすき間を埋めることが重要なポイントです。そこで枕の役割が重要になります。骨格・体型によって個人差のあるすき間を埋めるため、一人ひとりに適した「枕の高さ」が求められるのです。
肩こりなどの身体の不調。高さの合わない枕で起こる睡眠トラブルとは?

理想的な「枕の高さ」があるとすれば、高さが合わないことで身体に変調をきたす可能性もある……と考えられます。そして多くの日本人が悩む「肩こり」。その原因の一つに「合わない枕の高さ」が関係していたのです。
身体に合わない高さの枕によって、バランスが崩れたままの寝姿勢を続けることにより、神経が筋肉疲労を察知して脳に信号を送ると……人は身体に違和感を覚えます。それが肩こりや腰痛を引き起こす「コリ」と呼ばれる状態です。
「枕の高さ」が合わないままでは、慢性的な“筋緊張状態”が引き起こされ、血流の悪化、筋肉疲労、筋肉細胞が傷つく原因になることは容易に想像できます。
枕の素材別。簡単にできる「枕の高さ」を調整する方法
枕の高さが重要なことを理解できたら、次はどのように調整できるのかを知りたくなるはず。
それを「素材別」に探っていきましょう。
フェザーやパイプなど“独立素材”の場合
枕の詰め物の中でも、フェザーやパイプなど小さく独立した素材を“独立素材”と呼びます。ポリエチレンフレークやビーズ、そして日本人には馴染み深いそばがらなども“独立素材”の仲間です。
この独立素材の特徴の一つに、「高さ調整が簡単にできる」という点があげられます。例えば、枕が低い場合は、分散している独立素材を首のあたりにかき集めるだけで、感じ方が大きく変化すると思います。それでも「高さが足りない」と感じる場合は、枕の詰め物自体が足りない、もしくはへたっていることが想定できますので、新しく買い換える、詰め物を補充するなどの対策が必要です。「すぐにでもフィットさせたい」場合は、応急処置として枕の上にタオルを敷き、高さを調整する方法もありますのでお試しください。
また、枕が高すぎると感じている場合は、詰め物を取り出すなどして高さを調整してみましょう。枕の詰め物は数年でへたりますので、枕から出した詰め物は保存し再利用できるようにしておくと良いでしょう。
低反発枕などウレタン素材の場合
ウレタン素材を使用した代表的なものに「低反発枕」があります。近年では使用している人も多い素材の一つですが、「ちょっと低く感じる」という場合には、タオルを使用すると良いでしょう。一枚、もしくは二つ折りにする、二枚重ねてみるなど、枕に敷いて容易に調整することができます。一方、「枕が高すぎる」と感じる場合、成型されたウレタン素材での調整は難しいので、新しいものを購入することをお薦めします。
理想的な枕の高さで安眠を実現する方法

枕の理想形……それは自分のためだけに作られた枕。
プロがお薦めする枕について調べてみましょう。
プロが勧める枕のメリット
誰もが求める満足のいく睡眠とは、いったいどういうものでしょう。睡眠文化研究所の調査によれば「朝、さわやかに目覚められた」睡眠に多くの人々が満足を覚えるようです。ですが、首都圏在住20〜50代の男女日勤者の睡眠について調査(「健康と睡眠に関する実態調査」2006)したところ、約70%の人が睡眠不足や不満を感じており、朝、さわやかな目覚めを実感している人はわずか17%しかいませんでした。
では、満足のいく睡眠のためにどのようなことができるでしょう? 何かと忙しい現代人にとって「睡眠環境を整える」ことは意外に取り組みやすく、また大変重要な要素であるといえます。睡眠環境の改善といっても取り組む方法は様々。例えば「枕を整える」だけでも、十分な改善につながることがわかっています。
50〜59歳の健康な女性22人を対象に枕についての検証を行った調査(国際睡眠学会連合 第5回学術大会における睡眠文化研究所発表2006年9月)では、枕の高さが身体的な負担と起床時の回復感を左右するという結果が出ています。具体的には、対象者に、首のカーブを計測してフィッティングを行い、高さを適切に調整した枕と、それより2cm高い枕を使った場合の「眠りの質」を追跡。結果、2cm高い枕では腰の痛みを2.8倍多く感じ、1.5倍多く疲れを感じたことがわかりました。これにより高さの合った枕が、朝起きたときの疲労回復感が高い人が立証されました。
つまり、オーダーメイドの枕は、睡眠環境を整え「眠りの質」をより高めるために、取り組みやすい解決方法であることがわかりました。
プロが計測する枕の作り方とは?

自分に合った枕を作る場合、それをサポートしてくれる専門家の存在は欠かせません。枕についてのみならず、眠りに関する専門の知識を習得していることで睡眠について安心して相談できるといえます。
ロフテーのピローフィッター®は一人ひとりに合った枕選びをサポートする、いわば“枕のプロ”として専門の知識を習得しています。そのピローフィッター®による枕の作り方を参考にしてみましょう。
まずはコンサルティング
首のカーブの深さを計測し、その結果を元に適切な高さを踏まえた上で、普段の眠りについてお話を伺います。
次にフィッティング
計測した高さを元に、実際に枕をあてて様子を確認し微調整します。さらに詰め物の素材選びも重要なポイントです。対象者の嗜好も反映させなければなりませんので、素材の持つ特質に加えて香りや使い心地も確かめます。
このようにして初めて「満足のいく枕」が完成し、睡眠環境を整えられるのです。
枕は大切な人へのギフトにも最適
最適な枕を使用することにより、睡眠環境が整い、毎日の快適なスタートをしっかりサポートできることがわかりました。この喜びはご自分にとっても最高のご褒美になるでしょう。そして、その良質な睡眠での喜びを大切な人への贈り物にすることもできるのです。
ロフテーの「枕ギフト」は、贈られた人ご自身で枕の高さと中身の種類をセレクトできるセットです。より使いやすくなった計測スケール(頚椎弧スケール)や、ハガキやWEBでのオーダーも可能になるなど、贈られた人の満足度を高める工夫もいっそう向上しました。ぜひ良質な睡眠の喜びを共有してみてはいかがでしょう。
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