枕の正しい位置は?寝姿勢ごとの調整法やズレを防ぐ対策、枕選びのポイントを紹介!

枕を購入したけれど「正しい位置で使えていない」「首や肩に違和感がある」と感じる人は多いでしょう。枕の正しい位置が分からず、枕の位置が合っていない状態が続くと体に負担がかかってしまうこともあります。この記事では、枕の正しい位置を姿勢別に解説し、枕を正しい位置に合わせる方法やズレるのを防ぐ方法を紹介します。快眠を実現するためにも、ぜひ参考にしてください。
枕の正しい位置を寝姿勢別に確認
寝姿勢には、横向き寝、仰向け寝、うつ伏せ寝などさまざまな種類があります。枕の正しい位置も寝姿勢によって異なるため、それぞれの特徴をチェックしてみましょう。
〇 横向き寝の枕の正しい位置
横向きで寝るときは、首から腰にかけての背骨のラインがまっすぐな状態を保てるように枕の高さを調整しましょう。肩を枕の端に軽く寄せ、首とマットレスの間に隙間ができないようにセットします。頭の位置は、右向きなら枕の右側、左向きなら左側を使うと安定しやすいでしょう。
また、寝返りをスムーズに打つためには、頭が枕から落ちないようにすることも重要です。枕の中央で横向き寝をすると、寝返り時に充分なスペースが確保できず、動きが制限される可能性があります。適切な位置に頭を乗せることで寝返りのしやすさが向上し、体への負担を軽減できます。
〇 仰向け寝の枕の正しい位置
仰向けで寝るときは、頭が枕の中央にしっかり収まり、自然な姿勢を保てるように調整することが大切です。首と枕の間に隙間ができないように、後頭部から首の付け根までしっかり支えられる位置に頭を置きましょう。頭だけが乗った状態だと首に負担がかかりやすくなります。肩こりやストレートネックでお悩みの方は枕の位置も確認してみると良いでしょう。
また、枕の下端は肩に軽く触れる程度に配置し、肩まで乗せないように注意が必要です。適切な高さの目安としては、頭を乗せたときに顔の角度がリラックスして立っている状態に近い角度になることです。
〇 うつ伏せ寝の枕の正しい位置
うつ伏せ寝をする人は枕を使わないケースも多いですが、枕を使った方が楽な姿勢で眠れます。うつ伏せ寝専用の枕も販売されていますが、ない場合は上半身を枕に乗せて抱えるように寝るか、または抱き枕を使用するとよいでしょう。
ポイントは、マットレスと体の間に隙間を作らないように意識することです。うつ伏せ寝は枕が高いと頭が不自然な角度になり、腰にも負担がかかります。首に負担をかけない低めでやわらかい素材の枕が向いています。
枕を正しい位置に合わせる方法
枕を正しい位置に合わせるためには、以下で解説する調整方法を試してみましょう。
〇 タオルで高さを調整する
枕の高さを調整するときは、タオルを使うのがおすすめです。寝姿勢に合わせた理想の姿勢に近づくようにタオルで調整します。枕が低い場合は枕の下にタオルを敷きましょう。タオルを畳むことで高さの調整が可能です。
枕が高い場合は体の下に何枚かのタオルを敷いて調整しましょう。ただし、タオルを使う方法は寝ている間にズレることがあるので、あくまでも応急処置と考えてください。
〇 首を支えるように枕をあてる
首とマットレスの隙間があると枕が正しい位置にあるとはいえません。以下の手順で枕を正しい位置にすると、首への負担が軽くなり、痛みを予防することに効果があるといわれています。
- 枕に頭を乗せ、頭を少し上げて枕の下端を両手でつかむ
- 肩に当たるように枕を引き寄せる
- 肩周りや首筋の後ろにある隙間を埋めて頭を安定させる
枕を正しい位置に合わせてもズレる原因
寝る前にしっかり枕を正しい位置にしても、気がついたらズレていることはよくあります。枕がズレる主な原因は以下の通りです。
〇 枕が合っていない
枕が自分に合っていない場合は、寝ているときの首や肩の違和感から、無意識のうちに楽な姿勢を取ろうとします。楽な姿勢を求めて寝返りを何度も打つと、寝返りの回数が増えて枕がズレやすくなります。枕がズレると正しい姿勢で眠れなくなるので、起きたときに首や肩に違和感を覚えることもあるでしょう。
〇 枕や枕カバーの素材が滑りやすい
枕や枕カバーの素材がシルク、サテン、ポリエステルなどツルツルした素材の場合は、枕とマットレスの間に生じる摩擦が減ってしまい、枕がズレやすくなります。頭への摩擦も減るので、髪の毛への負担を減らせるのはメリットですが、枕が正しい位置にならないという点においてはデメリットといえるでしょう。
冷感機能付きの枕カバーやシーツなど、表面がサラサラとしている素材も枕がズレやすくなります。
〇 枕とマットレスの相性が悪い
枕とマットレスのバランスが合っていないと、快適に眠れないことがあります。マットレスの素材やかたさによって体の沈み方が大きく変わるため、相性を考慮した枕を選ぶことが大切です。たとえば、体が沈みにくいかためのマットレスには、やわらかめのマットレスを使用したときの高さよりも高めの枕の方がバランスを取りやすくなります。
一方、やわらかめのマットレスは体が沈みやすいため、かためのマットレスを使用したときの高さよりも低めの枕がおすすめです。
また、自分に合わないマットレスを使っていると、寝返りがスムーズに打てなくなることがあります。その結果、寝返りを打つ際に肩や頭に余計な力が入り、枕がズレやすいため注意が必要です。
枕が正しい位置からズレるのを防ぐ方法
寝る前に枕を正しい位置に合わせても、すぐにズレてしまっては意味がありません。対策法としては以下の2つがあります。
〇 枕を買い替える
枕が合っていないと、寝ている間に頭がずり落ちてしまうことがあります。先述したような対策を行っても変化が見られない場合や、寝心地や目覚めの悪さを常に感じている場合は、思い切って枕の買い替えを検討するのもおすすめです。
〇 滑り止めシートを使う
枕がずり上がってくる場合は、滑り止めシートを枕の下に入れるのもよいでしょう。枕専用の滑り止めシートを見つけられない場合は、カーペットや食器用の滑り止めシートでも代用できます。ただし生地を傷める可能性があるのでご注意ください。滑り止めシートの代わりにタオルを使うのもおすすめです。枕の高さは高くなりますが、枕の下にタオルを畳んで入れるだけでも摩擦が軽減されます。
理想の枕の選び方
紹介したように、自分に合っていない枕はズレやすく、快適な睡眠を妨げてしまいます。枕の位置がズレることに悩んでいるなら、思い切って枕を見直してみるのもひとつの方法です。
〇 かたさ
枕はかたすぎてもやわらかすぎても負担になります。好みの感触よりもかたい場合は、後頭部にかたさを感じやすく、横になったときや寝返りを打つときに耳が痛くなる場合もあるでしょう。一方、好みの感触よりもやわらかい場合は頭が沈み込みやすく、寝姿勢が安定しません。肩や首に負担がかかったり、安定感をもとめるため高さを高くしがちになります。後述する素材も考慮して自分好みのかたさを選びましょう。
〇 高さ
枕の高さは高すぎても低すぎても体の負担になります。枕が高いと首が圧迫されます。不自然な寝姿勢は、肩や首の凝りや痛みの原因になったり、いびきをかきやすくなったりするでしょう。低すぎる枕は頭が安定せず、肩や首に負担がかかります。枕選びの際は、呼吸しやすいものや寝返りしやすい高さで選ぶのがポイントです。
横向きでも理想の寝姿勢を維持するには、枕の位置によって高さが調整されたものを選ぶとよいでしょう。中央部(仰向けで寝る部分)が低く、両サイド(横向きで寝る部分)が高いものは横向き寝に理想的な枕です。
〇 サイズ
寝返りのしやすさも枕選びで重視したいポイントです。枕のサイズが小さい場合は、寝返ったタイミングで枕から頭が落ちてしまうケースがあります。適性サイズは体格によって異なりますが、一般的には頭3つ分以上の幅の枕がよいとされています。首の付け根までしっかり乗せる奥行も必要になるため、幅は60cm以上、奥行きは35cm以上を目安に選びましょう。
〇 素材
枕の中材は羽根、パイプ、低反発ウレタンなどさまざまな種類があります。自分が一番リラックスできる寝心地のよさで選びましょう。羽毛・羽根はふんわり感があり、吸放湿性があります。また、ポリエステルわたも、ふんわり感があり洗うことができるのでアレルギーが気になる方におすすめです。
頭と首を支えたいときはパイプがおすすめです。耐久性や通気性にも優れています。低反発ウレタンは頭をしっかりホールドしたい人におすすめです。ただし、フィット性に優れている反面、密着するため夏は暑いというデメリットもあります。
まとめ
枕の正しい位置を理解し、寝姿勢に合わせて使用することで快適な睡眠につながります。横寝はじめの寝姿勢を安定させることで良い睡眠につながりやすくなるのでこの機会に一度枕の位置や高さを確認してみましょう。スッキリとした目覚めを迎えるためにも、自分に合った枕を選びましょう。
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