枕が高くないと寝れない原因とは?枕が高すぎる場合のデメリットや対処法も解説

枕が高くないと寝られず、「ひょっとすると身体によくないのでは?」と悩んでいる人はいませんか?枕の高さの好みには個人差がありますが、高すぎる枕を使い続けるとさまざまな弊害を引き起こす可能性があります。
本記事では、高すぎる枕を使うデメリットや自分に合う高さを知る方法、枕が高すぎる場合の対処法などを解説します。
枕が高くないと寝られない原因とは?
枕の「高さ」には人それぞれ好みがありますが、極端に高い枕でないと眠れないという人は、身体が高い枕に慣れているか、首の骨が湾曲しすぎている可能性が考えられます。
また、高い枕は横向き寝のときに肩への負担が少なく、横向き寝が多い人に好まれる傾向があります。一方で、高すぎる枕は仰向け寝には適していないので、「高い枕だと仰向けでは寝づらいから横向きで寝ている」と、因果関係が逆になっているケースも少なくありません。
高すぎる枕を使用するデメリット
高すぎる枕を使い続けると、以下のような弊害をもたらす可能性があります。
〇 肩や首に負担がかかる
高すぎる枕で仰向けに寝ると、頸椎(けいつい)が不自然な形となり、肩や首の筋肉に負担がかかってしまいます。
就寝中に肩や首が緊張した状態が長時間続くため、肩こりや首こりの原因になる場合があります。
〇 ストレートネックにつながる可能性がある!?
ストレートネックとは、本来緩やかなカーブを描いているはずの頸椎が、日常的な不良姿勢などにより真っすぐになる症状のことです。
枕が高すぎると就寝中に不自然な姿勢が続き、首に負担がかかることでストレートネックになることがあります。ストレートネックは首や肩への負担だけでなく、頭痛やめまい、眼精疲労などを引き起こす原因にもなりかねません。
〇 腰痛につながる可能性がある!?
枕が高すぎると頭の位置が上がり、通常よりも腰が深く沈むことで、身体の重心が腰に集中しやすくなります。寝ている間ずっと腰に負担がかかり続けると、腰まわりの血行が悪くなり、腰痛のリスクが上がってしまうでしょう。
日頃から腰痛に悩んでいる人は、特に注意が必要です。
〇 いびきにつながる可能性がある!?
高すぎる枕は、いびきを引き起こす原因にもなります。枕が高すぎると仰向けで寝たときに顎が引けた状態になり、気道が狭まることで口が開き、いびきをかきやすくなるためです。
いびきがひどいと、一緒に寝ている家族の睡眠を妨げてしまうだけでなく、自分自身も熟睡感を得られなくなる場合があります。
〇 睡眠の質が低下する
枕が高すぎると身体の一部分に負担がかかったり、いびきによって熟睡感を得られにくくなったりして、睡眠の質が下がりやすくなります。睡眠の質が低下すれば、睡眠時間が充分でも疲れが回復しきらず、翌日の活動に支障が出かねません。
睡眠の質を高めるためにも、自分にとって適切な高さの枕を使用することが大切です。
【寝姿勢別】理想的な枕の高さ
枕の理想的な高さは、寝姿勢によって異なります。ここでは、仰向け寝・横向き寝・うつ伏せ寝について、それぞれの理想的な枕の高さを紹介します。
〇 仰向け寝の場合
仰向け寝の場合は、首の骨が緩やかなカーブを描き、頭や首の後ろに隙間ができない高さの枕が理想的です。
仰向け寝で自分に合う枕の高さが知りたい場合は、次の方法で確認してみてください。
- 力を抜いて壁際に立ち、壁に背中・お尻・かかとの3点を付ける
- 「首のカーブの一番深い部分」から壁までの長さと、「首の付け根の一番盛り上がっている部分」から壁までの長さを計測する
- 2つの長さの差を計算する
〇 横向き寝の場合
横向き寝の場合は、腰から首にかけて背中のラインがまっすぐな状態になる高さが理想的です。敷き寝具側の肩に圧迫がない高さの枕を選ぶと、首や肩への負担を軽減できます。
横向き寝で自分に合う枕の高さが知りたい場合は、次の方法を試してみましょう。
- 壁際に立ち、壁に肩を当てる
- 耳から壁までの長さを計測する
〇 うつ伏せ寝の場合
うつ伏せ寝の場合は、頭を乗せたときに頭や首に負担がかからない高さの枕が理想的です。実際に枕を使用してみて、首がつらくならない高さを選んでください。基本的には、仰向け寝や横向き寝と比べて、低めの枕が適しているとされています。
低めの枕なら首が沈みにくく、寝返りも打ちやすいでしょう。
枕が高すぎる場合の対処法
ここからは、枕が高すぎる場合の対処法をいくつか紹介します。
〇 枕の中身を出す
枕の高さを変えたい場合は、枕の中の素材を取り出せるか試してみてください。ポリエステルわたやパイプなど、中の素材を減らせば、枕の高さを調整できます。少し減らしては実際に頭を乗せてみるという作業を繰り返して、自分に合う高さまで素材の量を減らします。
なお、枕がへたったときに備えて、取り出した素材は捨てずに保管しておくとよいでしょう。
〇 身体の下にタオルを敷き、身体の位置を調整する
枕の中身を取り出せそうにない場合は、身体の下にタオルを敷く方法もおすすめです。自分の身体の高さを上げることで、枕の高さを相対的に下げられます。
ホテルや旅館など、宿泊先の枕の高さが合わない場合にも適した方法です。
〇 タオルを枕の代わりにする
枕の高さが合わないときは、タオルを枕の代わりにするという方法もあります。タオルを丸めたり重ねたりするだけなので、自宅でも宿泊先でも手軽に行えます。
タオルの大きさや枚数、作り方を工夫すれば、高さやかたさを自分好みに調節できます。
〇 枕を買い替える
枕によっては中身を出し入れできないタイプも多く、タオルは寝返りによって形や位置が変わってしまう可能性があります。枕の高さが合わない場合は、なるべく買い換えを検討しましょう。また、高さは調節できても、かたさや素材を変えることは困難です。
枕選びは「高さ」が全てではないので、ここまで紹介した方法で応急処置しつつ、並行して自分に合う枕を探すことをおすすめします。
枕選びはここも大切!高さ以外のチェックポイント
枕選びで「高さ」以外にチェックしたいポイントは、おもに「かたさ・素材」「サイズ」「形状」の3点です。それぞれのポイントについて、以下で詳しく解説します。
〇 かたさ・素材
枕のかたさは、中身に使用される素材によって決定します。ポリエステルわたやパイプ、羽毛など、枕にはさまざまな素材が使用されているので、好みに合わせて選んでください。
代表的な素材の特徴は、以下の通りです。
ポリエステルわた | 弾力性があり、やわらかくボリューム感がある。洗濯可能なので衛生的に使える |
パイプ | 小さなストローのような形状で、弾力性と耐久性、通気性に優れている。丸洗いが可能 |
羽毛 | 軽く、やわらかな感触で、吸放湿性に優れている。基本的に洗濯は不可 |
ウレタン | 低反発タイプと高反発タイプがある。基本的に洗濯は不可 ・低反発タイプ:ゆっくりと沈み込むようなやわらかさ ・高反発タイプ:弾力性があり、沈みこみが少ない |
〇 サイズ
市販の枕のサイズは「43×63センチメートル」が標準的で、他にも小さめの「35×50(55)センチメートル」や大きめの「50×70センチメートル」が広く販売されています。
枕のサイズは、それぞれの体格や寝返りの大きさに合わせて選ぶことが大切です。体格の小さな人でも、寝返りが大きい場合は標準的〜大きめサイズが適している可能性があります。
寝返りのしやすさは睡眠の質にも影響を与えるので、寝返りをしても頭が落ちないサイズの枕を選びましょう。
〇 形状
枕の形状は、シンプルな長方形が一般的です。長方形の枕は寝返りが打ちやすく、素材やサイズなどの選択肢が幅広い点がメリットです。
他には、波のような形状の枕や、中心部分がくぼんだ形状の枕もあります。波型の枕は、首や肩にぴったりとフィットして、首元が安定しやすい点が特徴です。一方、くぼみ型の枕は、くぼみの部分に頭が収まり、仰向け寝でも横向き寝でも寝姿勢が安定しやすいというメリットがあります。
まとめ
高い枕が身体に合う人であれば問題ありませんが、なかには高すぎる枕を使用している人もいるでしょう。枕が高すぎると肩や首、腰などに負担がかかりやすく、睡眠の質を低下させる原因にもなりかねません。現在使用している枕が高い場合は、枕の買い替えも手段のひとつです。
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