枕が合わず肩が痛い人へ|原因と対処法、枕の選び方も解説

朝起きたときに肩に痛みを感じるなら、それは枕が身体に合っていないサインかもしれません。寝ている間の肩の痛みは、睡眠の質を下げる大きな原因の1つです。
この記事では、肩が痛いときによくある原因を分かりやすく解説し、簡単にできる対処法や、自分に合った枕を選ぶためのポイントを紹介します。肩の負担を軽減し、快適な眠りを手に入れる方法を確認しましょう。
寝起きに肩が痛いのはなぜ?考えられる原因
朝起きたときに肩が痛む原因は、枕が身体に合っていないことや、寝返りの少なさ、寝るときの姿勢など、複数の要因が重なっている可能性があります。まずは、何が原因となっているのかを見直すことが、肩の負担を軽減するポイントです。
〇 枕が身体に合っていない
寝起きに肩が痛む場合、使っている枕が身体に合っていない可能性があります。人の頭は意外と重く、寝ている間はその頭の重さを首や肩の筋肉で支えています。枕が高すぎたり低すぎたりすると、首の骨が不自然な角度に曲がったままになり、筋肉の緊張や血流の悪化を引き起こすため、身体に負担がかかります。またとくに横向き寝で枕の高さが合わないと肩に体圧がかかりやすくなるため負担になります。
〇 寝返りが打てていない
寝返りは眠っている間に身体にかかる圧力を分散し、疲れを防ぐ大切な動きです。しかし、寝返りがうまくできないと同じ部分に長時間圧力がかかり、肩の痛みや腕のしびれを引き起こすことがあります。
また、同じ姿勢が続くことにより、肩の関節や背骨が不自然に固定されることで、起きたときに痛みを感じる原因にもなります。
〇 うつ伏せで寝ている
寝起きの肩の痛みに悩む人の中には、寝るときにうつ伏せの姿勢をとっている場合があります。うつ伏せ寝は、呼吸を確保するために首をどちらか一方にねじり、布団に押し付けることから、首や肩の筋肉に大きな負担がかかる姿勢です。
首と肩の筋肉は連動しているため、うつ伏せの姿勢が続くと筋肉の緊張が強まり、痛みを引き起こしやすくなります。
〇 歯ぎしりをしている
歯ぎしりは、歯や顎への負担が心配な症状ですが、実は肩の痛みを引き起こす原因の1つです。寝ている間に無意識に強く食いしばることで、首や肩にも余計な力がかかります。
また、歯ぎしりによって顎の筋肉が過剰に緊張するため、そこにつながる肩や首周り、こめかみなどの筋肉にも炎症が起きやすくなります。
〇 室温の低い部屋で寝ている
室温が低い部屋で寝ていると、人間の身体は体温を逃がさないように血管が収縮します。肩周りの筋肉に酸素や栄養が届きにくくなり、硬直しやすくなるのが特徴です。さらに寒さから身体を守ろうとして、身体を丸めるような姿勢で寝ることも多くなっています。負担のかかる姿勢が続き、寝起きに肩の痛みを引き起こします。
〇 眼精疲労を患っている
目の疲れがひどくなると肩や首の痛みを感じる人が多く、眼精疲労に悩む人の約半数が肩の痛みも訴えています。特に、パソコン作業やスマートフォンの使用が続くと、目のピント調整がうまくいかなくなり、その不快感が身体の緊張を生む原因です。目の疲労が肩の筋肉まで伝わり、朝起きたときの痛みにつながることがあります。
〇 ストレスを抱えている
精神的なストレスを抱えていると、自律神経が乱れやすくなります。自律神経の一種である交感神経は、活発に働き続けると、首や肩の筋肉が緊張しやすくなります。その結果、筋肉の周囲を通る血管が収縮し、血流が滞りやすくなります。寝ている間もこの状態が続くと、朝の肩の痛みにつながることがあります。
今すぐできる肩の痛みへの対処法
肩が痛いときに、そのまま放っておくとさらに悪化することがあります。使用するアイテムや生活習慣を工夫して、肩の痛みを和らげましょう。
〇 自分に合った枕やマットレスを使用する
自分に合った枕やマットレスを選ぶことは、肩の負担を軽減するために欠かせません。枕の高さやマットレスが合っていれば、首の自然なカーブが保たれ、首周りの緊張を防げます。特にやわらかすぎるマットレスは、身体が沈み込み、寝ている間に姿勢が崩れる原因の1つです。体圧をうまく分散できる素材を選ぶことで、筋肉への負担が減ります。
〇 マウスピースを使用する
歯ぎしりをしている場合は、就寝時にマウスピースを使うことで肩の痛みを和らげる効果が期待できます。特に医療用のマウスピースを使えば歯の保護はもちろん、顎の動きもスムーズになり、緊張していた筋肉が徐々に緩んでいきます。肩をはじめとした全身の負担の軽減にも効果的です。
〇 室温を下げすぎないようにする
夏場は冷房が欠かせませんが、室温を下げすぎると身体に余計な負担がかかります。特に室内と外の気温差は、体温を調整する交感神経と副交感神経のバランスを崩し、肩や首の筋肉の痛みにつながります。エアコンの風向きや設定温度を工夫し、急激な温度変化を避けることが大切です。
〇 スマートフォンやパソコンの使用中はこまめに休憩をとる
首や肩の痛みやこりの原因の1つは、姿勢の崩れです。スマートフォンやパソコンを長時間使うことで、首が前方に突き出す姿勢が続きやすくなります。この状態は「スマホ首」と呼ばれ、頚椎や背骨の自然なカーブが崩れ、首や肩に大きな負担がかかります。
特にデスクワーク中は、集中して同じ姿勢を長く続けやすいため、一定時間ごとに席を立ったり、軽く身体を動かしたりするようにしましょう。
〇 ストレッチをする
朝起きたときや寝る前にストレッチを取り入れると、固まりがちな肩周りの筋肉が緩みやすくなります。日中も同じ姿勢が続く場合は、こまめに身体を動かして血行を促すことが大切です。ストレッチの際は呼吸を止めず、深く息を吸って吐きながら筋肉を優しく伸ばすようにしましょう。反動をつけずにゆっくりと身体を動かすのがポイントです。
〇 仰向けの状態で寝る
背骨は自然なS字を描いているのが理想で、形が崩れると筋肉のバランスが乱れて肩に痛みが出やすくなります。肩に負担をかけずに、楽に眠れる姿勢が仰向けです。背中全体で身体を均等に支えることで、圧力が一か所に集中せず分散します。
特に、両手足を少し広げた大の字の姿勢を意識すると、首や肩周りも緩みやすくなります。
〇 全身浴で身体を温める
肩の痛みを和らげるためには、ぬるめのお湯にゆっくり浸かる全身浴もおすすめです。40℃前後のお湯に10~15分ほど入ることで、身体がじんわりと温まり、血の巡りが良くなります。お湯の温かさと水の圧力が合わさることで、凝り固まった筋肉も緩みやすくなります。
また、入浴には心を落ち着ける働きもあり、眠りにつきやすくなるのもメリットです。
快適な睡眠を得る上での枕の役割
快適な眠りを実現する上で、枕は非常に大切な存在です。人間の首から肩にかけては自然なカーブを描いており、このラインに合うように枕で支えることで、頭や首の姿勢が安定し、余計な緊張がかかりにくくなります。
一方で、枕が高すぎたり低すぎたりすると、カーブが崩れ、首や肩に負担がかかります。頭だけを枕に乗せるような使い方も首の支えが不充分となり、同様に筋肉に無理をかけている状態です。首筋との間にできるすき間をしっかりと埋め、身体全体がリラックスできる状態を保つことが、枕の大事な役割といえます。
肩が痛い人が自分に合った枕を選ぶためのポイント
寝起きに肩が痛む原因はさまざまですが、そのなかでも注目したいのが枕です。毎日使うものだからこそ自分に合ったものを使うことで、手軽に肩の負担を軽減できるかもしれません。
〇 仰向けと横向き両方で寝たときに対応する枕の高さ
枕の高さは、仰向けと横向きのどちらにも無理なく対応できるものを選ぶことが大切です。仰向けでは首に負担がかからない角度、横向きでは肩幅に合った高さが求められます。
特に中央が低く両端が高めの形状が理想とされ、首のすき間を埋めるように支えてくれるかどうかがポイントです。
〇 左右に寝返りが打てるサイズ
寝返りを打ったときに頭が枕からずれてしまうと、肩や首に負担がかかります。市販の枕の標準サイズは約43cm×63cmですが、快適さを求めるなら、横幅70cm以上のものを選ぶとよいでしょう。
横向きになっても肩先までしっかり支えてくれる広さがあり、「頭が3つ並ぶくらいの大きさ」を目安にするとよいでしょう。
〇 身体にフィットする素材
枕の素材は人によって好みが分かれるため、一番よいものが決まっているわけではありません。実際に試してみて、リラックスできる素材を選びましょう。また素材にはそれぞれメリットデメリットがあるため、メンテナンスのしやすさも考慮して選ぶことをおすすめします。
使っている枕が合わないときはどうする?
枕が合わず肩が痛いときは、買い替えもおすすめですがまずは簡単な工夫をしてみましょう。中材を変えたりバスタオルで高さを調整したりするだけでも、眠りやすくなることがあります。
〇 中材を変えてみる
枕の中材には羽根やわた、パイプなどの種類があり、好みに応じて量を加減できるタイプもあります。中材を抜いたり足したりすることで高さの調整ができるため、自分の首や肩に合う状態を探りやすくなります。調整後は、実際に寝て感触を確かめることが大切です。
特にパイプ素材は、最初から調整できることを売りにしていることが多いため、自分に合った枕を実現しやすくなっています。
〇 バスタオルを敷いて高さを調整する
中材を変えられず高さが固定されている枕を使っている場合は、枕の下にバスタオルを重ねて高さを調整する方法があります。バスタオルの折り方や枚数を工夫することで、細かく高さを変えられるのがメリットです。
少しずつ厚みを変えながら、自分の首や肩にしっくりくる高さを探してみましょう。
まとめ
寝起きに肩が痛いと感じたら、枕が合っていない可能性があります。高さを変えたり、素材を見直したりして、自分にぴったりの枕を探してみましょう。
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