柔らかい枕とは?メリット・デメリットと枕の選び方や素材別の特徴も解説

柔らかい枕は心地よい眠りをもたらしますが、選び方や素材によっては注意点もあります。
この記事では、柔らかい枕のメリット・デメリット、自分に合う枕を選ぶポイント、素材別の特徴を詳しく解説します。自分にぴったりの快適な枕を見つけるための参考にしてください。
柔らかい枕とは?
柔らかい枕は、頭をやさしく包み込み、心地よい眠りをもたらします。以下で、「柔らかすぎる」との違いや、人気の理由を解説します。
〇 柔らかい枕と柔らかすぎる枕の違い
「柔らかい枕」と「柔らかすぎる枕」の違いはどこにあるのでしょうか。枕の柔らかさは数値で示せず、主観に左右されがちですが、大切なのは実際に寝たときの「寝姿勢」です。
たとえ枕が非常に柔らかく感じても、首を支える構造で、顔が約5度傾く理想的な寝姿勢を保てれば、首や肩への負担も軽減されます。逆に、この寝姿勢が崩れてしまう場合は「柔らかすぎる」といえるでしょう。
〇 柔らかい枕が人気の理由
柔らかい枕が多くの人に選ばれるのには、納得の理由があります。枕の好みは人それぞれですが、自分にフィットする柔らかさの枕は、他にはない心地よさや、まるでやさしく包み込まれるような安心感を与えてくれます。「ふわふわ」「もちもち」といった多様な感触のなかから、最適な寝心地を見つけやすいことも、人気の理由です。
柔らかい枕のメリット
柔らかい枕は、ふんわりとした感触で癒やされるだけでなく、快眠へと導くメリットを備えています。以下で、3つのメリットを解説します。
〇 首肩にフィットする
柔らかい枕は、頭を乗せるとその重みで自然に沈み込み、使う人の首や肩の複雑なラインにも柔軟に沿います。この特性により、寝ている間に一点へ集中しがちな圧力が分散されやすくなり、首や肩にかかる負担を和らげる効果が期待できます。合わない枕が原因で起こる起床時の不快感を避け、より楽な寝姿勢を保つのに役立つでしょう。
〇 保温性の高い素材が多い
柔らかい枕に用いられる素材には、保温性に優れたものが選ばれることがよくあります。
例えば、羽毛や羊毛といった天然由来の素材は高い保温力を持っています。寝具から出て冷えやすい顔周りも、こうした素材なら頭部を適度に温め、寒さを感じにくくする効果が期待できます。
〇 やさしい寝心地
柔らかい枕がもたらす「やさしい寝心地」は、何よりも肌に触れる際の心地よさが特徴です。例えばパイプや小豆などといったかための素材では、その粒感が頭に伝わり、気になってしまう人もいるかもしれません。
それに対し、ふんわりとした柔らかな素材は頭部をやさしく受け止め、睡眠中の異物感を軽減します。これにより、朝まで違和感なく、穏やかな眠りへと誘ってくれるでしょう。
柔らかい枕のデメリット
心地よさが魅力の柔らかい枕ですが、寝返りのしにくさや首への負担、素材の劣化など注意点もあります。以下で、3つのデメリットを解説します。
〇 寝返りがしにくい場合がある
枕が柔らかすぎると、頭部が深く沈み込み、寝返りを打つ際に余計な力が必要になることがあります。睡眠中の自然な身体の動きである寝返りがしにくいと、身体の一部に負担が集中しやすくなります。結果として、睡眠の質が低下し、起床時の身体のこわばりや不調を感じる原因となる恐れがあるため注意が必要です。
〇 素材によってはへたりやすい
柔らかい素材を用いた枕は、使い続けるうちに形が崩れやすいという特性があります。
この「へたり」が生じると、購入時に最適だった高さが保てなくなり、睡眠の質に悪影響を及ぼすおそれがあります。一度形状が変わると元に戻すのは難しく、快適さを取り戻すためには交換が必要となるため、経済的な負担も考慮しなければなりません。
〇 首に負担がかかる恐れがある
柔らかい枕で、首を支える構造になっていない場合は、頭部が沈み込みやすいため、首を適切な位置で支える力が不足しがちです。
その結果、寝ている間に首が不自然な角度に傾いたり、姿勢が不安定になったりすることがあります。このような不適切な寝姿勢は、首周りの筋肉や頸椎に過度なストレスを与え、首への負担やこわばりなどの不調を引き起こすリスクを高める恐れがあるでしょう。
睡眠時に首に負担がかかる原因
睡眠時の首への負担は、枕の選び方が大きく影響します。特に枕の柔らかさと高さが合わないと、不快感の原因になるかもしれません。
〇 柔らかく低い枕
柔らかく低い枕は、頭部が必要以上に沈み込み、後頭部が敷布団などに接触して圧迫感を生じさせがちです。頭や首を適切に支えられないため寝姿勢が崩れ、肩こりや首への負担を引き起こす要因になります。特に、ダウン比率の高い羽毛枕などで見られるため、底付き感がないか確認することが重要です。
〇 柔らかく高い枕
柔らかい素材でも、中材を詰め込みすぎて頭が沈み込まない枕は、実質的に「高い枕」と同じ状態になります。頭部が必要以上に持ち上げられると、首や肩に不自然な角度が生じ、肩こりや首への負担を引き起こしやすくなります。さらに、寝返りで頭が枕から落ちて寝違えたり、気道が圧迫されていびきの原因になったりする恐れもあるでしょう。
柔らかい枕を選ぶポイント
柔らかい枕を選ぶ際に押さえておきたい、特に重要な3つのポイントを紹介します。
〇 触り心地で選ぶ
枕選びでは、単に柔らかいだけでなく、素材の「触り心地」が自身にとって快適かどうかが重要です。素材によっては、独特の匂いや肌に触れる感覚が気になり、リラックスできない原因になることもあります。
購入前にはできるだけ実物に触れ、頭を乗せてみましょう。実際に試すことで、本当に心地よいと感じる、触り心地の良い枕を見つけやすくなります。
〇 寝返りのしやすいサイズ
枕の大きさも快適な睡眠には欠かせません。小さすぎる枕は、無意識に行う寝返りを妨げ、睡眠の質を低下させる原因になりえます。適切なサイズか確かめるには、実際に枕の上で左右に寝返りを打ってみましょう。頭が枕から落ちてしまう場合は、自身にとって小さい枕の可能性があります。
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〇 自分に合う高さ
枕の高さ選びは、快適な睡眠に不可欠です。自分の体格に合った高さを選ぶことが大切で、一般的には大柄な人にはやや高め、細身の人には低めが推奨されます。仰向けになった際、自然に顎が少し引かれる状態が理想的です。逆に顎が上を向くようであれば、枕が低すぎるサインと考えられるため、高さを調整しましょう。
柔らかい枕の素材における違い
柔らかい枕にはさまざまな素材が使われます。代表的な素材と、それぞれの違いを解説します。
〇 ポリエステルわた
ポリエステル繊維をふんわりと加工した人工素材です。豊かな弾力でふっくらと使え、天然の素材よりも虫やカビ等の心配が少ないでしょう。家庭で洗濯でき、手頃な価格も魅力といえるでしょう。ただし、湿気を吸いにくく、型崩れしやすいのが難点です。
〇 羽毛
水鳥の羽毛は天然素材で、ダウンの含有量により羽毛枕と羽根枕に分かれます。ダウンが多いほど弾力が増し、保温性や吸湿・放湿性にも優れるため、一年中快適に使えるでしょう。ただし、羽が飛び出すことがあるほか、アレルギー体質の人は注意が必要です。
〇 ウール
球状に加工された羊毛は、ふっくらとした弾力性と優れた保温性が魅力の天然素材です。形状が戻りやすい反面、熱がこもりやすく、天然素材ゆえに虫がつくこともあります。家庭で洗えるかは製品ごとに確認が必要です。
〇 ウレタン
ウレタンはプラスチックを発泡させた素材で、多様な形状があります。柔らかい枕に用いられる低反発ウレタンは、頭の形になじんで圧迫感を和らげる一方、通気性に乏しく蒸れやすいという特性も持ちます。
〇 極小ビーズ
極小ビーズ素材の枕は、ふんわりと包み込むようなやさしい柔らかさが魅力です。頭や首の形状に合わせて自在にフィットする反面、反発力に欠けるため頭が沈み込み、寝返りがしにくいという注意点もあります。
〇 パンヤ
パンヤの種子由来の天然素材で、吸湿性に優れ、頭になじむ独特の柔らかさが魅力です。ただし熱がこもりやすく、へたりやすいため、こまめな手入れと、水にぬれてかたくなる可能性があるため注意してください。
〇 クラッシュラテックス
天然ゴムと合成ゴムをブレンドし、細かく砕いて作られた素材です。頭部をしっかり支える弾力性と高反発力を持ちながら、ふんわりと柔らかな感触が特徴です。水洗いや天日干しは避け、ゴムアレルギーの人は使用を控えてください。
まとめ
柔らかい枕はやさしい寝心地が魅力な一方、寝返りのしにくさや素材のへたり、首への負担には注意が必要です。単に「柔らかい」だけでなく、触り心地・サイズ・高さといった要素を総合的に考慮し、ポリエステルわたや羽毛など自分の体格や好みに合う素材を選ぶことが、快眠への鍵となります。
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