枕の洗い方は?素材別のお手入れと洗う頻度、干し方なども解説

枕の高さが合わないと、首に負担がかかったり、肩こりに悩まされたりします。体に合わない高さの枕は、寝姿勢のバランスを崩したまま眠り続ける原因となります。快適な睡眠のためには、枕の選び方が重要です。枕の最適な高さや素材別の高さ調整方法を知っておきましょう。
目次
枕のニオイの原因は?
就寝中に分泌された汗や皮脂が枕に付着すると雑菌が繁殖し、嫌なニオイだけでなく、かゆみ・フケなどの頭皮トラブルを招きます。
さらに湿った環境はダニも呼び寄せ、炎症や抜け毛リスクを高めるため、枕カバーは週に数回洗い、風通しをよくして清潔にしましょう。
枕は頭皮トラブルの原因にも?
平均的な睡眠時間は、およそ7時間といわれています。1日の1/3は、枕と頭が接していることになります。しかし、「汚れが気になるので枕は衣類の洗濯と同じように頻繁に洗っています」という習慣は一般的ではありません。
本当に枕はあまり汚れていないのでしょうか?入浴時のシャンプーやドライヤーなどでのお手入れ後に使用する枕は汚れにくいと思われがちです。しかし、汚れるスピードを遅らせられても、長い時間、頭をのせている枕は、頭皮の皮脂や汗を確実に吸収しているのも事実です。また、枕は日中、日の当たらないベッドの上や押入れの中にあることも多いため、ダニやカビの温床となっている場合が多いのです。
衛生面で考えれば、枕も毎日でも洗いたいところですが、難しいこともあります。そのため、できる範囲で定期的に洗うことをおすすめします。ある程度の手入れをしていても、異臭・シミ、汚れが目立つようであれば交換することも考えたほうが良いでしょう。
枕を清潔にしていることで、体臭を抑える、頭皮などの皮膚を雑菌から守る、さらには睡眠の質を向上させることが可能となります。
枕カバーは洗えても、枕本体が洗えるかどうかは判断に迷うところ。枕の素材別に洗える・洗えないなどを確認してみましょう。
枕は洗える?洗える枕・洗えない枕を見分ける方法
「私が使っている枕は洗ってもいいんですか?」
その答えは“中身”によって異なります。最近では、枕の中身=充填材の種類は多種多様になっています。そのため、充填材の素材を確認し、洗えるかどうかを見分けることが重要です。

洗える素材
「ポリエステルわた」「パイプ」「ビーズ」「羽根」などは、洗える素材です。
家庭で手洗い、洗濯できる枕と判断できます。枕によって、または洗濯機の種類によっては洗濯できない場合があるため、注意しましょう。確認方法については、後ほど解説します。
洗濯した枕は風通しの良い場所で自然乾燥させます。乾燥するまでに数日かかるため、その間、交換できる枕を用意しておくと良いでしょう。
ポリエステルわた
軽くて水はけがよく、洗濯機の「手洗い・ドライコース」で洗える代表格です。
- 洗剤:中性洗剤(粉末は未溶解粒が生地に残るので液体を推奨)
- 手順:丸めて大きめのネットに入れ、弱水流で5~7分。すすぎは2回。
- 乾燥:陰干し+時折パンパンと叩いて空気を含ませればふんわり復元。
ビーズ
発泡ポリスチレンなどの微細ビーズは「詰め物が水を吸わない=乾きやすい」という点が強みです。一部洗えないものもあるので、洗濯絵表示を必ず確認しましょう。
- ポイント:目詰まり防止のため必ずファスナーを閉じ、二重ネットに入れましょう。
- 脱水:縫い目を広げる可能性があるので、長時間の脱水は控えましょう。
- 仕上げ:平干しで形を整え、完全に乾燥されていることを確認してから使用しましょう。
パイプ
ストロー状の中空樹脂パイプは、耐久性や通気性が高い素材です。
- 洗い方:ネットに入れ、標準コースでの洗濯が可能です。高温は変形のリスクがあるため、注意が必要です。
- 乾燥:風通しのよい場所で立て掛けると、中までしっかりと乾かすことができます。
羽根
羽根の枕は、手洗いでのお手入れを心がけましょう。
- 準備:軽いシミは、台所用中性洗剤を綿棒に浸し、叩き落としましょう。
- 乾燥:必ず乾燥機(低温)10~15分+陰干し。
洗えない素材
洗えない素材は、「羽毛」「そばがら」「低反発ウレタン」などがあります。
洗えない場合でも対処する方法はあります。週に一度くらいの陰干しをおすすめします。洗えない素材は傷みやすいという性質を持っているため、そばがら以外は天日干しよりは陰干しが良いでしょう。外の風に当てることで枕に溜まった湿気を取ることができ、カビ対策にも効果的です。外にこだわらず、風通しの良い窓際やベランダでも同様の効果が期待できます。
干した後は、両側から軽く叩いて中身をほぐすようにしましょう。充填材によっては、洗えないけれどドライクリーニングが可能な素材もあります。枕に付いている洗濯表示をご確認ください。
羽毛
羽毛は、洗濯してしまうとふんわりした感触が失わてしまうため、洗濯はしない方が良いでしょう。
そばがら
そばがらは乾きにくい素材で、洗濯するとカビが発生する原因となります。
洗濯表示タグを確認する
洗える素材であった場合、洗濯表示を確認し、家庭で洗えるか判断しましょう。2016年12月1日に改定された新しい洗濯表示では、「洗濯おけ」や「手洗い」のマークがあれば洗濯可能です。従来の表示でも、「洗濯機」や「手洗い」のマークがあれば洗えます。ただし、「洗濯おけ」に「×」のマークがある場合は洗えません。
枕を洗濯する頻度は?
枕の汚れやニオイが気になる場合は、半年〜1年に一度洗濯しましょう。枕は乾きにくいため、晴れた日に洗うのが理想です。また、雑菌やニオイを防ぐため、干したり消臭スプレーを使うなど、日々のケアも忘れずにしましょう。
枕を手洗いする正しい方法
洗濯表示に洗濯桶に手を入れたマークがある場合、手洗いが可能です。ここでは、枕を手洗いする手順について解説します。
枕を手洗いする手順
枕を手洗いする手順は、以下の通りです。
- 枕カバーを外す
- 枕を衣類用洗剤を薄めた液に浸し、押洗いする
- お湯を換えながら、洗濯液をすすぐ
- バスタオルで、枕の水を切る
枕を洗濯機で洗う正しい方法
洗濯表示に洗濯桶のマークに数字が記載されている場合、洗濯機で洗えます。ここでは、洗濯機で洗う際の手順について解説します。
枕を洗濯機で洗う手順
洗濯機で洗う際の手順は、以下の通りです。
- 枕カバーを外し、洗濯表示を確認する
- 枕を目の細かい洗濯ネットに入れ、衣類用洗剤を弱水流コースで洗濯する
- 脱水後、枕を軽く叩いて形を整える
- 風通しの良い場所で天日干しまたは陰干しする
- しっかり乾いたら、枕カバーをつける
枕を洗うときは中性洗剤を使おう
枕を洗う際は、「おしゃれ着用の中性洗剤」を使うのが良いでしょう。汚れ落ちは穏やかですが、一般の洗剤よりも素材への負担が少なく安心です。枕に臭いがある場合は、臭い取りや抗菌効果の高い「部屋干し用洗剤」を使うのも1つの方法です。
枕の素材別の洗う際の注意点
「羽根」「ポリエステルわた」の洗い方と失敗につながる注意事項
「羽根」(フェザー)は、週に一度くらいの陰干しを推奨しています。干した後は両側から軽く叩いて中の羽根をほぐすようにすると良いでしょう。ドライクリーニングも可能ですが、家庭で洗う場合は中性洗剤で押洗いをします。ただし、洗濯によって素材の劣化を早めることがあるため、注意しましょう。
「ポリエステルわた」については、時々で良いので日光乾燥を推奨しています。干した後は、枕の両側から軽く叩いて中のわたをほぐすようにし、素材の偏りがないようにします。家庭で洗う場合は中性洗剤での押洗いがおすすめ。脱水などで素材の偏りができやすいので、脱水後はしっかりとほぐして偏りを修正してから干すと良いでしょう。
「パイプ」の洗い方と失敗につながる注意事項
「パイプ」は家庭での洗濯が可能です。洗濯機で洗う場合の注意事項は、洗濯ネットに入れて洗うこと、洗剤の量は少なめにすること、弱水流で洗うことなどです。また、ポリエチレン素材の場合、柔軟剤を使用すると素材間のすべりが良くなり、ほぐしやすく素材の偏りを修正するのもスムーズです。
枕を清潔に保つことは大切ですが、洗濯により素材の劣化が早まる場合があります。また素材によって程度は異なりますが、経年劣化によりへたってくることもあります。枕の高さなどに大きな変化が出てきた場合は枕の交換時期と考えてください。
枕の日々のお手入れは?
洗濯できる素材、できない素材について解説してきましたが、日常的なお手入れとしては、天日干し(素材によっては陰干し)がおすすめです。毎日使用している枕には、汗をはじめ室内の“湿気”が溜まってしまいがち。枕内に湿気が停滞することによって雑菌の発生や、カビがはびこる原因となります。
枕を頻繁に洗濯することは大変ですので、普段からニオイや湿気に注意を払い、ときどき天日干しすると良いでしょう。季節や天候によって天日干しすることが難しい場合などは、市販の除菌・消臭スプレーなどを使用するのもおすすめです。快適な睡眠のために、ニオイや湿気をそのままにせず、こまめな対処を心がけましょう。

枕の干し方・手順
前述したとおり、枕の素材によって、天日干しが適している場合と、陰干しが適している場合があります。天日干しの手順は、以下の通りです。
- 枕を傾けたり振ったりして、中身の偏りを均等にする
- 日当たりの良い場所で枕を干す
- 1〜2時間後に両面に日が当たるように枕をひっくり返す
- 枕を取り込み、表面に掃除機をかける
- 再度、枕の形を整える
陰干しの手順は、以下の通りです。
- 枕を傾けたり優しく振って、中身を均等にする
- 日光が当たらず風通しの良い場所に枕を干す
- 枕を取り込んだら、表面に掃除機をかける
- 同様に枕の形を整えて、収納する
▼こちらの記事では、枕を乾燥機にかける
枕の寿命は?
枕を快適に使用するために、メンテナンスや室内環境は大切です。しかし、どれだけ大切にお手入れしていても、経年劣化による枕の状態の変化は否めません。ご自身に適した枕の高さ、素材特有のメリットを生かし、快適に使用するためには、素材を交換しなければならない時期があります。
素材によって交換時期は異なりますが、高さがキープできない、すぐに偏りができてしまうなど、はっきりとした変化が見られるようになったら交換をおすすめします。
素材の違いによる交換時期の目安は、「ポリエステルわた」や「そばがら」は約1〜2年。「羽根」「羽毛」「低反発ウレタンフォーム」などは約2〜3年。「パイプ」などは約4〜5年。あくまでも目安ですので、使用状況や枕素材の変化に注意して対処をしてください。快適な睡眠のために時期を見て買い替えすることを検討しましょう。
まとめ
枕は頭皮や顔に直接触れるため、定期的に洗うことが大切です。枕を洗う際には、手洗いや洗濯機など、素材に適した方法を選びましょう。
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