睡眠時間は4時間で足りる?睡眠不足のリスクやしっかり眠るメリットについて解説

仕事や家事などさまざまな忙しさがある現代社会においては、充分に睡眠時間を確保できていない人もいるでしょう。
睡眠時間を充分に確保できずに悩んでいる人向けに、4時間睡眠が足りているのかどうかや良質な睡眠の条件、睡眠不足のリスクなどについて解説します。適切な睡眠時間の目安や睡眠の質を高めるコツについても紹介しているので、ぜひ最後まで読んでください。
睡眠は4時間で足りる?
結論から伝えると、4時間睡眠は睡眠時間が足りていません。睡眠不足は、集中力や免疫力の低下、糖尿病・高血圧のリスク増加など、さまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。そのため、充分な睡眠時間を確保することが重要です。
〇 日本人の睡眠時間の現状
NHK放送文化研究所が行った調査によると、10歳以上の日本人の平均睡眠時間は2020年時点で、平日が7時間12分でした。調査開始の1960年から徐々に睡眠時間は減ってきており、慢性的な睡眠不足が懸念されています。
〇 適切な睡眠時間の目安
適切な睡眠時間は個人差がありますが、一般的に成人では6〜8時間が推奨されています。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、成人は6時間以上の睡眠を確保することが望ましいとされています。
充分な睡眠が取れていれば、日中に強い眠気を感じることは少なくなるでしょう。睡眠の質を高めるために、睡眠時間をしっかり確保する工夫が必要です。
ショートスリーパーとは
ショートスリーパーとは、一般的な人より睡眠時間が短くても日中の活動に支障が出ない人のことです。推奨される睡眠時間は成人では6〜8時間ですが、ショートスリーパーは6時間未満の睡眠でも充分な休息が取れるとされています。
ただし、ショートスリーパーはごく少数の人に見られ、生まれ持った体質や遺伝によるものと考えられています。普通の人が真似をして無理に睡眠時間を削ると、逆に体調を崩す原因になりかねません。
睡眠不足のリスク
ここでは、睡眠不足のリスクについて解説します。
〇 健康を損なう
睡眠不足は、身体の健康に影響を与えます。免疫力が低下することで、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。
また、慢性的な睡眠不足は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めるといわれています。睡眠不足により甲状腺ホルモンや副腎皮質ホルモンの分泌が乱れ、血糖値や血圧にも悪影響を及ぼし、高血圧や糖尿病、脳卒中などの生活習慣病のリスクを高めるといわれています。また、血行や代謝の悪化によって肥満の原因となります。
〇 集中力が低下する
睡眠が不足すると、脳の働きに支障が生じ、集中力や注意力が低下します。睡眠中は、脳が情報を整理し、記憶を定着させる働きをしているため、睡眠が不充分だと記憶力や判断力にも悪影響を及ぼします。加えて、交通事故のリスクも高まるでしょう。
〇 情緒不安定になる
睡眠不足が続くと、情緒が不安定になりやすくなります。普段であれば気にならないようなことでも過剰に反応してしまったり、怒りっぽくなったり、逆に気分が沈みがちになったりするでしょう。
睡眠不足は、うつ病や不安障害などの精神的な不調を引き起こす要因にもなります。心のバランスを整える上でも、質の良い睡眠は欠かせません。
良質な睡眠の条件
良質な睡眠とは、時間の長さを含めた以下のような条件を満たしている睡眠です。
- 睡眠時間を充分に確保している
- 規則正しいリズムで眠っている
- 安定して質の高い睡眠を取れている
良質な睡眠を取れていなければ、長時間寝ても疲れが取れなかったり、日中に眠気や集中力の低下を引き起こしたりする可能性があります。
しっかり睡眠を取るメリット
ここでは、しっかり睡眠を取るメリットについて解説します。
〇 成長ホルモンが分泌される
しっかり睡眠を取ると、成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは子どもの発育に欠かせないのはもちろんのこと、大人にとっても身体の修復や免疫力アップ、疲労回復などに重要な役割を担っています。
成長ホルモンは健康面で欠かせない物質です。睡眠をしっかり取ることで、身体の内側から健康を保てるでしょう。
〇 ストレスが和らぐ
充分な睡眠によって脳を休ませることで、ストレスが和らぎ、メンタルが安定します。睡眠中に脳内の情報が整理され、日中に感じたストレスに関する情報などが軽減または消去されるからです。睡眠不足が続くと、イライラや不安感が強くなりやすく、感情のコントロールが難しくなるでしょう。
心にゆとりを持ち、前向きな気持ちで毎日を過ごすためには、日々の睡眠が大きな役割を果たしています。
〇 生活習慣病の対策になる
睡眠不足は、糖尿病や高血圧、肥満などの生活習慣病のリスクを高める要因とされています。睡眠をしっかり取ることで生活習慣病の対策になり、血糖値や血圧などのコントロールもしやすくなるでしょう。
睡眠不足による食欲アップも抑止できるため、体重管理にも良い影響を与えます。
過眠にも注意
充分な睡眠は健康を維持する上で欠かせないものですが、必要以上に長く眠りすぎる「過眠」も、身体に悪影響を及ぼす可能性があります。
過眠は、体内時計のリズムが乱れを引き起こし、頭痛や疲労、筋肉痛などの症状を引き起こす要因にもなります。さらに、心血管疾患を引き起こす可能性もあるため、長時間の睡眠が必ずしも健康に良いとは限りません。成人の場合は9~10時間以上の睡眠は避けるように意識しましょう。
睡眠の質を上げるコツ
ここでは、睡眠の質を上げるコツについて解説します。
〇 日中に身体を動かす
睡眠の質を上げるコツは、日中に身体を動かすことです。日中にしっかり身体を動かしておくことで、疲労からくる睡眠欲求が増し、スムーズな入眠が期待できるでしょう。
ウォーキングや軽いジョギング、ヨガなどの有酸素運動が効果的です。ただし、運動は、就寝時間の2~4時間前までには止めましょう。
〇 寝る前にカフェインやアルコールを取らない
カフェインやアルコールには、睡眠の妨げとなる作用があります。カフェインには覚醒作用があるため、コーヒーや緑茶、エナジードリンクなどは就寝の数時間前から控えるようにしましょう。
また、アルコールは一時的に眠気を誘うものの、眠りを浅くして途中で目が覚めやすくなるため、結果として睡眠の質を下げてしまいます。
〇 朝日を浴びるようにする
睡眠の質を上げるコツとしては、朝日を浴びることも効果的です。起床後に太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされ、自然な眠気が夜に引き起こされます。
また、朝の光を浴びることで「セロトニン」が分泌され、夜にはセロトニンが睡眠ホルモン「メラトニン」へと変わります。カーテンを開けて自然光を取り入れるなどの工夫をすることで、質の高い睡眠を実現できるでしょう。
〇 眠りやすい寝具にする
快適な眠りのためには、自分に合った寝具選びも重要です。快適に眠れるベッドやマットレスを選ぶように意識しましょう。
また、枕の高さや素材が合っていないと、首や肩に違和感を覚え、深く眠れないこともあります。素材にもこだわれば、より気持ちよく眠れるようになるでしょう。
まとめ
睡眠は心身の健康を保つために欠かせない大切な事柄です。充分に睡眠を取れば、免疫力の向上や生活習慣病の予防にもつながります。睡眠時間を確保しつつ、寝具の見直しなども含め、睡眠の質を高める取り組みをぜひ始めてみてください。
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