枕のダニ対策!ダニの発生原因から効果的なダニの退治方法・予防法を解説

枕には、ダニが繁殖しやすい環境がそろっています。放っておくとさまざまな健康被害を引き起こすリスクがあるため、日々のお手入れと対策が欠かせません。
本記事では、枕のダニ対策について詳しく解説します。ダニの発生原因や、枕の素材に合わせたダニの駆除方法・洗濯の仕方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
枕にダニが発生する原因
人は寝ている間に、およそコップ1杯分の汗をかくとされています。汗を吸収することに加え、人の体温で温められることにより、枕の内部はダニが好む高温多湿な環境になります。また、枕には皮脂や垢、フケなどが蓄積されやすく、ダニの栄養源も豊富です。
このように枕は、ダニにとって、活動しやすくエサも豊富な天国のような環境です。あまりお手入れをしていない枕は、知らない間に大量のダニが潜んでいる可能性もあります。
枕にダニが発生することによる健康リスク
ダニが繁殖した枕をそのまま使用していると、以下のような健康リスクが高まります。
〇 頭皮や顔の肌トラブル
枕に潜んでいるダニは、コナヒョウダニやヤケヒョウダニなどの小さなダニです。これらのダニは、人の肌を直接刺すことはないとされていますが、フンや死骸はアレルゲンになり得ます。人によっては肌トラブルにつながる可能性があります。
枕は寝ている間、頭皮や顔に直接触れる部分なので、敏感肌の人は特に注意が必要です。
〇 喘息やアトピーなどを引き起こす可能性もある
ダニのフンや死骸が体内に入ると、くしゃみや鼻詰まり、目のかゆみなどの症状を引き起こすことがあります。喘息やアトピーなどの疾患の原因にもなるため、なんらかの治療が必要になる可能性もゼロではありません。
枕は鼻や口と接することも多いため、いつでも清潔な状態を保つことが大切です。
枕のダニによる健康被害を防ぐためには2つの対策が必要!
肌トラブルやくしゃみなどの健康被害の直接的な原因は、生きているダニではなく、ダニの死骸やフンです。そのため、ダニによる健康被害を防ぐためには「ダニを死滅させる」「死滅したダニを除去する」という2つのアプローチが必要となります。
ダニを撃退する方法はいくつもあり、枕の素材によって適切な方法が異なります。
ダニを死滅させる方法(熱に強い素材の場合)
ダニは60度以上の熱で死滅するとされています。ポリエステルわたやパイプやそばがらなどの熱に強い素材の枕には、以下のような方法がおすすめです。
〇 60度以上のお湯で浸け置きする
1つ目は、熱湯によってダニを死滅させる方法です。枕が入る大きさの容器に60度以上のお湯を溜め、枕を10分以上浸け置きします。ちょうどよい容器がない場合は、大きめのビニール袋で代用可能です。
60度以上のお湯を用意できない場合は、50度以上のお湯で20~30分程度浸け置きしても同様の効果を得られます。
なお、素材によってはお湯の浸け置きには適さない場合もあるので、洗濯表示を確認してから行いましょう。
〇 乾燥機にかける
2つ目は、乾燥機の熱風によってダニを死滅させる方法です。自宅に50度以上の熱を加えられるガス乾燥機がある場合は、枕を20~30分程度乾燥させることでダニを退治できます。50度以上の風が出るタイプであれば、布団乾燥機でも代用可能です。
自宅にガス乾燥機や布団乾燥機がない場合は、コインランドリーの乾燥機がおすすめです。コインランドリーの大きなガス乾燥機なら、枕にまんべんなく熱を通せます。なお、パイプ素材などは高温によって変形する可能性があるため、洗濯表示を確認してから行いましょう。
〇 黒い袋に入れて天日干しする
3つ目は、日光の力によってダニを死滅させる方法です。枕に黒い袋をかぶせて天日干しをすると、袋が熱を吸収し、内部を高温状態にできます。夏場であれば、屋外にある自家用車のなかに枕を放置するという方法もあります。
ダニを死滅させる方法(熱に弱い素材の場合)
ウレタンや羽毛などの熱に弱い素材には、ダニ駆除効果のあるスプレーがおすすめです。枕にシュッと吹きかけることで、手軽にダニを駆除できます。製品によっては防ダニ成分が配合されており、駆除と予防を同時にかなえられます。
枕は肌に直接触れるものなので、なるべく刺激の少ないものを選びましょう。
【枕の素材別】死滅したダニを除去する洗濯・お手入れ方法
ダニを駆除したあとは、死骸やフンをしっかり除去することが大切です。枕の素材に合わせて、おすすめの方法を紹介します。
※推奨される洗濯方法は、製品によって異なる場合があります。必ず洗濯表示を確認してください。
〇 ポリエステルわた・羽毛の場合
ポリエステルわたや羽毛は、洗濯機ではなく手洗いで洗濯します。洗濯機の洗濯槽やおけなどにぬるま湯と中性洗剤を入れたら、ゆっくり押すように洗いましょう。「すすぎ」の工程も同じ要領で行い、ときおり水を変えながら揉み洗いします。
枕から泡が出なくなるまですすぎを繰り返したら、水分をゆっくり押し出しましょう。十分に水分を抜いたあとは天日干しし、ときどきわたや羽毛をほぐしましょう。
〇 パイプ・ビーズの場合
パイプの枕は、洗濯機で丸洗いできます。ただし、洗濯中にパイプが漏れ出すことがあるため、網目の細かい洗濯ネットに入れるとよいでしょう。また、「手洗いコース」や「ドライコース」など、枕に負担の少ないコースがおすすめです。枕の外側の汚れが気になる場合は、パイプを取り出してから洗濯するという方法もあります。
洗濯後は天日干しをして、しっかり乾燥させましょう。パイプの空洞に水が溜まってしまうことがあるため、ときどき向きを変えることが大切です。
〇 洗えない素材の場合
洗えない素材の枕には、布団クリーナーの使用がおすすめです。掃除機のような機能があり、枕の内部に残ったダニの死骸やフンを吸引できます。除去できるよう、ゆっくりと吸引しましょう。フケやアカなども除去できるので、ダニ予防としても効果的です。
ふとんクリーナーがない場合は、掃除機を使っても同様の効果を期待できます。
枕のダニを予防するおすすめの対策
枕のダニを駆除し、死骸やフンを除去したあとは、新たなダニを発生させないための対策も必要です。日々のお手入れ習慣で、枕を清潔な状態に保ちましょう。
〇 こまめな換気と保管の仕方で湿気を防ぐ
ダニは湿度の高い環境を好むので、枕に湿気がたまらないよう工夫することが大切です。まずは、こまめな換気によって、寝室の湿度が高まることを防ぎましょう。そのうえで、定期的に天日干しや陰干しをして枕を乾燥させることが重要です。
また、枕の保管方法にも注意が必要です。特に押入れは湿気がこもりやすいので、すのこを敷くといった通気性をよくする対策を行いましょう。
〇 日頃から掃除機をかける
枕や布団などの寝具には、普段からこまめに掃除機をかけることをおすすめします。
ダニのエサとなる垢やフケ、ホコリなどを吸引することで、ダニの発生を防ぐことが可能です。
〇 枕カバーを使用する
枕カバーは手軽に洗いやすいので、枕をそのまま使用するよりも清潔な状態を維持しやすくなります。ダニのエサが枕本体に直接付着しないので、洗えない枕のダニ対策としても効果的です。
防ダニ加工が施されたものや、ダニが通り抜けられないほど高密度のものであれば、ダニ対策をさらに強化できます。
〇 適切なタイミングで枕を買い換える
長年使用している枕は汚れが蓄積され、ダニやカビの温床になりやすい状態です。また、枕を長く使っていると、だんだんと形が変形していき、身体に合わなくなってしまいます。
健康リスクを下げるためにも、枕は消耗品と考え、適切なタイミングで買い換えるようにしましょう。例えば、ポリエステルわたや羽毛は1〜3年、低反発ウレタンは2〜3年程度が寿命とされています。
〇 寝室や枕以外の寝具も清潔に保つ
ダニ対策は枕だけでなく、周りの寝具もセットで行うことが大切です。また、寝室を清潔に保つことも、寝具のダニ対策につながります。
実は、枕は、布団やマットレスなどの寝具と比べ、ダニの数が少ないと考えられています。そのため、枕をどれだけ清潔に保っていても、周りの寝具にダニが増えれば、枕のダニも再び増えてしまうでしょう。
まとめ
枕は湿気がこもりやすく、垢やフケなどのエサもあるため、ダニが繁殖しやすい条件がそろっています。ダニを予防するためには、枕を清潔で乾燥した状態に保つことが大切です。また、古い枕はダニの温床になりやすく、身体にも合わなくなってくるため、適切なタイミングで買い換えるようにしましょう。
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