シルク枕カバーのデメリットとは?お手入れの方法や選ぶ際のポイント

シルク枕カバーは、高級寝具として人気を集めています。しかし、その優雅で繊細な素材ゆえに、枕カバーを長持ちさせるには適切なケアや商品選びの知識が必要です。この記事では、シルク枕カバーのデメリットと、正しいお手入れや失敗しない商品選びのポイントなどを解説します。
シルク素材の枕カバーとは
シルク素材は、カイコが作り出す繭から採取される特殊な天然繊維です。綿や麻といった植物性の繊維とは異なり、シルクはタンパク質(シルクプロテイン)から生成される動物性繊維です。
シルクは美しい光沢となめらかな手触りが魅力的で、主成分は人の肌と同じタンパク質から構成されています。肌なじみのよさから、シルク素材の枕カバーは寝具として理想的な性質を備えています。
シルク枕カバーのデメリット
シルク枕カバーは、肌触りのよさや美容効果が期待される高級寝具として人気を集めています。しかし、シルク枕カバーにはいくつかの注意点や扱いづらい特徴があることも事実です。以下では、シルク枕カバーを使用する際に知っておきたい主なデメリットを解説します。
〇 手入れが難しい
シルク素材特有の繊細さは、取り扱いに細心の注意を必要とします。特に洗濯時に水を吸ったシルクは、摩擦に対する脆弱性が増すため、丁寧な取り扱いが求められます。誤った洗濯方法は、繊維の損傷や光沢の消失、触感の劣化といった問題を引き起こしかねません。また、傷みを理由に頻繁にシルク枕カバーを購入し直すようでは、経済的な負担が気になります。
洗濯表示に従った適切な手入れにより、シルク枕カバーの美しさと機能性を長持ちさせましょう。
〇 変色しやすい
シルクの主成分であるタンパク質は、紫外線に対して敏感です。特にアミノ酸が紫外線や酸素にさらされると、酸化・分解が進み、メラニンへと変化することで変色が発生します。変色を防ぐために、シルク枕カバーの洗濯後は必ず日陰で乾燥させましょう。
また、変色したシルク枕カバーに対する漂白剤の使用は厳禁です。漂白剤を使用すると部分的な脱色や素材の劣化を引き起こし、シルク本来の風合いを損なう原因となります。
〇 虫食いが起きやすい
タンパク質を主成分とするシルク素材は、衣類害虫の格好の餌となりがちです。特に汗や皮脂が付着した状態でシルク枕カバーを保管すると、虫を引き寄せるリスクが高まります。
虫食いを予防するためには、定期的な使用と適切な洗濯・乾燥により清潔さを維持しましょう。また、害虫は年間を通じて活動する傾向が見られるため、シルク枕カバーの長期保管時には防虫剤の使用がおすすめです。
〇 使用時に滑りやすいことがある
シルク素材特有の滑らかさにより、就寝中に頭が滑って枕がずれてしまったり、枕が元の位置から大きく移動してしまったりすることもあります。
滑りやすいときの対策としては、枕の下にタオルを敷くという手段もあります。ただ、この方法は枕の高さが変わってしまい、寝心地に影響することがあるので、あまりおすすめできません。その場合、敷寝具のシーツの素材を滑りにくいものに変えることで、ズレを防止できる場合があります。
シルク枕カバーを選ぶ際のポイント
シルク枕カバーは種類が豊富で、品質に大きな差があります。以下では、快適な睡眠環境の整備に向けて、シルク枕カバーを選ぶ際のポイントを解説します。
〇 匁(もんめ)の数値でシルク品質を確認する
シルク生地の品質を判断する指標として、「匁(もんめ)」という単位があります。匁は93センチ四方の生地に使用される繊維の重さを表し、1匁は3.75グラムに相当します。シルク枕カバーの場合、毎日の使用に耐える耐久性を確保するためには、19匁以上の製品を選ぶことがおすすめです。
数値が大きくなるほど生地は厚みを増し、耐久性が向上する一方で、価格も比例して上がっていきます。より上質な寝心地を求める人には、25匁程度のシルク枕カバーがおすすめです。
〇 ファスナーつきかなど、枕への装着方法を確認する
枕カバーの装着方法は、主にファスナー式と封筒式の2種類に分類されます。ファスナー式は、開閉部分をしっかりと密閉できるタイプです。一方、封筒式は袋状の開口部から枕を出し入れする簡単な構造が特徴的です。
カバーのズレを防ぎたい人や、ホコリ・ダニの侵入を少しでも防ぎたい人には、ファスナー式のシルク枕カバーが適しています。なお、ファスナー式を選ぶ際は、金具が肌や髪に触れない位置にあるかを確認の上、購入しましょう。
〇 安全性を重視するなら認証表示を確認する
肌が敏感な人が安全性を重視してシルク枕カバーを選ぶ場合は、信頼できる認証マークの確認が重要です。
代表的な認証として「エコテックス」があり、製品の使用目的に応じて4段階のクラスに分類されています。この認証は、用途や肌との接触度によって基準が定められており、特にクラスⅠは乳幼児の使用を想定した厳格な基準となっています。
シルク枕カバーの洗い方
デリケートなシルク枕カバーを長く使うために、適切な洗い方を学びましょう。素材に配慮したシルク枕カバーの洗い方を解説します。
〇 手洗い
シルク枕カバーに「洗濯桶に手を入れているマーク」が付いている場合は、手洗いでの洗濯が可能です。30℃以下のぬるま湯に中性洗剤やおしゃれ着洗い用の洗剤を溶かし、シルク枕カバーを裏返した状態で優しく振り洗いを行います。摩擦によるダメージを避けるため、強くこすってはいけません。
すすぎは同程度の温度のぬるま湯で行い、脱水時はタオルでシルク枕カバーを包んで軽く押すように水気を取ります。アルカリ性洗剤や漂白剤は素材を傷めるため使用を避け、変色を防ぐために必ず陰干しで乾かしましょう。
〇 洗濯機
シルク枕カバーに「洗濯桶に数字が書かれているマーク」が付いていれば、洗濯機を使用可能です。細かい網目の洗濯ネットを使用し、汚れが気になる部分を表にして軽く畳んで入れましょう。設定は「おしゃれ着コース」や「手洗いコース」を選択し、他の衣類との混合洗いは避けます。
脱水は30秒以内に抑え、取り出し後はタオルで水気を拭き取ります。洗剤選びや干し方は、手洗い時と同様の注意が必要です。
〇 クリーニングに出す
シルク枕カバーに「洗濯桶にバツが記されたマーク」が付いている場合は、家庭では洗濯できません。クリーニング店に依頼してシルク枕カバーを洗濯しましょう。家庭での無理な水洗いは、サイズの縮小やデザインの損傷といったリスクを伴います。
デリケートな素材であるシルクは、特別な処理が必要となるため、追加料金が発生する場合があります。クリーニングを依頼する際は、事前に料金体系を確認した上で、適切な取り扱いが可能な店舗を選ぶことが重要です。
シルク枕カバーの魅力と使い続けるメリット
シルク枕カバーには、確かに手入れの難しさや変色しやすさといったデメリットがあります。以下では、シルク枕カバーの魅力を解説します。大切にシルク枕カバーを使用し続けると、長期的に見て多くのメリットを実感できるでしょう。
〇 肌や髪への美容効果は?
シルク枕カバーは、肌と髪への美容効果から注目されています。シルク枕カバーの特徴は、滑らかで上質な肌触りにあります。寝返りの際に肌への摩擦が抑えられるので、肌荒れやニキビに悩む人、敏感肌の人にとってシルク枕カバーは理想的な寝具といえます。また、摩擦を防げると、枝毛や切れ毛も防ぐことが可能です。
1日の多くを占める睡眠中に、肌と髪は長時間枕カバーに触れ続けています。そのため、スキンケアやヘアケアを重視する人にとって、枕カバーの素材選びは美容面で重要な要素となります。
〇 吸湿性・保温性
シルク枕カバーは、吸湿性・保温性に優れるため1年中快適に使えます。シルクは吸湿性・放湿性ともに良好な素材です。シルクの枕カバーは、夏場は汗を素早く吸収し、余分な水分を効率的に空気中へと放出することで、蒸れにくく快適な睡眠環境を保ちます。また、乾燥しやすい冬季でも適度な水分量を保持し、肌や髪の潤いを保ちやすくなります。
シルクは保温性も良好です。シルク特有の多孔質構造内に空気をため込むためです。寒い季節でも、おすすめです。
〇 静電気が起こりにくい
適度な吸湿性を持つ素材であるシルクは、静電気が発生しにくい傾向があります。シルク素材の特徴から静電気を抑制できるため、ホコリや花粉の付着を防げると同時に、就寝中の髪の広がりや絡まりも発生しにくくなります。
特に乾燥する季節は、一般的な素材の枕カバーでは、静電気によるヘアダメージが気になるかもしれません。シルク枕カバーなら、美容や健康に配慮しつつ快適に眠るための環境が整います。
まとめ
シルク枕カバーは、優雅で繊細な素材ゆえに丁寧な扱いが求められます。手入れの手間などいくつかのデメリットはありますが、上質な肌触りや快適な睡眠鑑賞が期待できる寝具です。なお、シルク枕カバーを購入する際は、品質や枕への装着方法、認証の有無などをしっかりと確認しましょう。
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