枕が臭い原因と対策|ニオイの取り方や効果的な予防方法を解説

枕から気になるニオイがすると、快適な睡眠が妨げられストレスを感じてしまいます。枕が臭くなるおもな原因は、汗や皮脂、加齢臭などの分泌物と雑菌の繁殖です。この記事では枕が臭う6つの原因と効果的な対策法、予防方法を紹介します。
適切なお手入れ方法を実践して、清潔で快適な睡眠環境を手に入れましょう。
枕が臭い6つの原因
枕から発生するニオイのおもな原因を理解することで、効果的な対策が可能になります。
〇 原因1:汗によるもの
枕のニオイの主因は、睡眠中にかく汗です。汗自体にニオイはほとんどありませんが、汗に含まれるミネラルや乳酸が枕に付着した菌と混ざり合うことでニオイが発生します。特に「悪い汗」と呼ばれるベトベトした汗にはミネラルが多く含まれ、強いニオイの原因となります。夏場や寝汗の多い人は、特に注意が必要です。
〇 原因2:皮脂の酸化による加齢臭
40代以降に増加する「ノネナール」という物質が加齢臭のおもな原因です。脂肪酸と酸化した脂質が結合して発生する物質で、特有のニオイがあります。頭部や首の後ろなど皮脂腺が多い部分から分泌されるため、枕に付着しやすくニオイの原因になります。通常の洗剤では落としにくいため、専用のケアが必要です。
〇 原因3:中年特有のミドル脂臭
30~50代に見られる「ミドル脂臭」は「ジアセチル」という成分が原因です。乳酸を皮膚の常在菌が分解する過程で生成され、中鎖脂肪酸と結びつくことで鼻をツンとつく刺激臭を発します。おもに後頭部や頭頂部から発生し、枕に直接接触する部分からニオイが移ります。
〇 原因4:ストレスによるニオイ
強いストレスを感じると特有のニオイ成分が発生します。交感神経が優位になった緊張状態や、ストレスホルモン「コルチゾール」が多く分泌されると、焦げ臭さや青臭さを感じる硫黄に似たニオイが全身から発せられます。これらのニオイ成分が枕に移り、不快なニオイの原因となるでしょう。精神状態を安定させることも対策の1つです。
〇 原因5:雑菌の繁殖
定期的なお手入れを怠った枕には、汗や皮脂、フケなどの汚れが蓄積します。これらの汚れを皮膚の常在菌が分解する過程で、ニオイの元となる物質が発生します。湿気を含んだ枕は、雑菌が繁殖しやすい環境となり、時間の経過とともにニオイが強くなるでしょう。濡れた髪で寝ることも菌の繁殖を促す要因となります。
〇 原因6:枕素材自体のニオイ
枕の素材によっては、素材自体にニオイがある場合があります。羽毛や羽根の枕は、油脂分が溶け出し、獣臭さを感じることも少なくありません。また、ウレタンやラテックスなどは、独特のニオイを持つ素材として知られています。
新品の状態でもニオイを感じる場合がありますが、使用開始から数日で軽減するのが一般的です。長期間の使用により素材と汗が混ざり合うことがニオイの原因となることも考えられるでしょう。
枕のニオイの取り方・対策
枕のニオイの取り方は、素材によって適切な方法が異なります。洗える素材の場合、洗えない素材の場合など、状況に応じた効果的な対策を紹介します。
〇 枕カバーを洗う
枕のニオイ対策で最も基本となるのは、枕カバーの定期的な洗濯です。理想的には週1回、40℃程度のお湯で洗うと皮脂汚れが落ちやすくなります。洗剤に酸素系漂白剤を追加すると、雑菌の繁殖を抑えることができるでしょう。こまめな洗濯を心がけることで、枕本体へのニオイ移りも効果的に防止できます。
〇 枕本体を丸洗いする
ポリエステルわた、パイプ、ビーズなど、洗濯可能な枕は定期的な丸洗いが効果的です。洗う前に必ず洗濯表示を確認し、洗濯ネットに入れて「手洗いコース」や「ドライコース」で洗いましょう。洗浄後は形を整えてから充分に乾燥させることが重要です。内部に湿気が残ると雑菌繁殖の原因となるため、乾燥には特に注意が必要となります。
〇 つけおき洗いで汚れを落とす
頑固なニオイには洗剤と酸素系漂白剤を使ったつけおき洗いが効果的です。水よりの40℃程度のお湯を使用する方が汚れが落ちやすいとされています。30分から2時間程度浸した後に、洗濯するとよいでしょう。特に頑固なニオイには、重曹やセスキ炭酸ソーダを活用したつけおき洗いも有効です。
〇 洗えない枕には消臭スプレーを使う
そばがらや低反発ウレタン、羽毛などの洗えない素材には、寝具用の消臭スプレーが適しています。素材に合ったスプレーを選び、全体に吹きかけた後は風通しの良い場所でしっかり乾燥させましょう。湿ったままだと雑菌繁殖の原因になるため注意が必要です。消臭効果は一時的なので、定期的な使用を心がけましょう。
〇 頑固なニオイには重曹スプレーを使う
頑固なニオイには重曹スプレーが効果的です。弱アルカリ性の重曹は酸性の汚れを中和します。小さじ1杯の重曹をぬるま湯100mlに溶かし、枕全体に吹きかけて5〜10分放置後、乾いたタオルで拭き取りましょう。
その後、充分に乾燥させることが大切です。
つけおき洗いの注意点
つけおき洗いは枕のニオイを効果的に取り除く方法ですが、適切な方法で行わないと逆効果になることもあります。正しい知識を身につけましょう。
〇 つけおき時間を守る
つけおき洗いでは適切な時間を守ることが大切です。洗剤や漂白剤の容器に記載された推奨時間を超えると、生地を傷める原因となるでしょう。一般的に、枕のつけおき時間は30分から2時間程度が適切です。
ただし強くこすると形崩れの原因となるため、やさしく扱いましょう。
〇 重曹を使うときのポイント
重曹は消臭効果に優れていますが、正しい使い方が必要です。一般的な洗剤に比べると溶けづらいため、ぬるま湯で充分に溶かしてから使用しましょう。使用量は水1リットルに対して小さじ1〜2杯程度が目安となります。
多すぎると溶け残りが生じ、繊維に入り込んで生地を傷める可能性があるため注意しましょう。使用後は充分にすすぎ、残留物を取り除くことも大切です。
枕のニオイを予防する効果的な方法8選
枕のニオイを防ぐには日頃からケアを行いましょう。ニオイの原因を理解し、適切な予防策を講じることで、清潔で快適な睡眠環境を維持できます。
〇 方法1:枕を定期的に洗濯・乾燥させる
枕カバーは週1回、枕本体は素材に応じて年に1~2回の洗濯が理想的です。洗濯後はよく乾燥させましょう。
洗えない枕も、晴れた日に風通しの良い場所で干し、よく乾燥させるとニオイ対策ができます。特に夏場は汗や皮脂が多く付着するため、より頻繁な手入れが必要です。
〇 方法2:洗濯機で丸洗いできる枕を選ぶ
洗濯機で丸洗い可能な枕を選ぶと、お手入れが格段に楽になります。パイプやポリエステルわたは水に強く、定期的な洗濯でニオイ予防が可能です。一方、そばがらや低反発ウレタンは洗濯に不向きです。購入時には、素材の記載を確認しましょう。
〇 方法3:防臭効果のある枕や枕カバーにする
抗菌防臭加工が施された枕や枕カバーを使用すると、ニオイの発生を効果的に軽減できます。ニオイのなかでも、加齢臭の原因「ノネナール」や「ジアセチル」に特化した製品も販売されているため、自分の悩みに合ったものを選びましょう。
なお、防臭効果は徐々に薄れるため、定期的な交換が必要です。
〇 方法4:汚れを防ぐために枕パッドを使用する
枕パッドは枕カバーより厚みがあり、汚れの吸収力が高いため枕本体を清潔に保てます。特に洗えない素材の枕や寝汗の多い人に効果的です。シリカゲル入りをはじめとする消臭機能付きのものを選ぶと、より効果的でしょう。枕カバーは定期的に洗濯することをおすすめします。
〇 方法5:枕の中身までしっかり洗う
中身まで洗える枕は、内部の汚れやニオイも効果的に除去できます。3次元構造ファイバーやパイプ枕は、中材を取り出して洗濯可能なものが多いでしょう。洗う際は素材に適した方法で、内部までしっかり乾燥させましょう。
〇 方法6:髪の毛や頭皮のケアを徹底する
夜に髪を洗うことで、日中に付着した汚れや皮脂が枕に移るのを防げるでしょう。加齢臭が気になる人は、ノネナール対策シャンプーの使用も一案です。頭皮環境を整えることで、過剰な皮脂分泌も軽減されます。
〇 方法7:食事内容を見直し体臭を和らげる
体臭は食生活の見直しで軽減できることがあります。皮脂の原料となる中性脂肪を増やさない食事を心がけましょう。糖質過多や脂っこい食事は控え、野菜中心のバランスの良い食事が理想的です。オメガ3脂肪酸を含む青魚や食物繊維も効果的でしょう。
〇 方法8:生活習慣を見直し健康状態を整える
定期的な運動や充分な睡眠、ストレス管理など、生活習慣の見直しも体臭ケアに役立ちます。週2回、30分以上の有酸素運動は「悪い汗」を減らし、体臭軽減につながるでしょう。ストレス管理も重要です。健康状態を整えることが、結果的に枕のニオイ予防になります。
ニオイがとれないときは枕の買い替えも検討
さまざまな対策を試しても枕のニオイが取れない場合は、買い替えの時期かもしれません。枕には寿命があります。
【交換の目安】
- ポリエステルわた枕:1〜3年
- ファイバー枕:2~5年
- そばがら枕:1~2年
洗濯しても黄ばみが残る、ニオイが消えない、形が崩れる、弾力がなくなるといった症状は交換のサインです。新しい枕は洗えるタイプや抗菌防臭機能を備えた製品がおすすめです。自分に合った形状や高さを選ぶことで、睡眠の質も向上します。
買い替えにおすすめの枕3選
ニオイに悩んだら消臭・抗菌機能を持つ枕への買い替えも効果的です。洗えるタイプを選ぶとお手入れも簡単になります。
〇 5セルピロー 剛炭パイプ
炭の消臭効果に着目したパイプを使用したかための枕です。通気性に優れているため湿気がこもりにくく、雑菌の繁殖を抑えます。ほこりやダニの心配も少ない素材です。洗濯機で丸洗い可能なため、定期的な洗濯でニオイの元を除去できます。
5セルピロー 剛炭パイプ
そば殻を感じさせるしっかりとした硬さを持つゴツゴツとした感触のパイプ枕です。通気性に優れ、首と頭をしっかりと支えます。硬めの枕を好む方に最適な選択肢となる枕です。
〇 5セルピロー 低反発炭パイプ
消臭効果があると言われる炭を練りこみかつ感触は低反発のような弾力があるパイプ枕です。消臭効果のある炭素材がニオイの元を吸着し、通気性の良い構造が湿気を逃がします。洗濯機で洗える利便性も備え、清潔さを保ちやすい設計になっています。睡眠時の快適さとニオイ対策を両立したい人におすすめです。
5セルピロー 低反発炭パイプ
炭を練りこんだ低反発感触のパイプ素材で、低反発のような感触の心地よいパイプ枕です。従来のパイプ枕の硬さを和らげ、程よい弾力で首と頭をしっかり支える枕です。少し硬めが好きな方におすすめです。
〇 5セルピロー エラスティックパイプ
通気性に優れたパイプ素材を使用した枕で、湿気がこもりにくく雑菌の繁殖を防ぎます。枕全体が丸洗い可能で乾きも早いため、いつでも清潔な状態を保てます。枕内部まで風が通る構造で、汗や皮脂によるニオイを軽減する効果が期待できるでしょう。
5セルピロー エラスティックパイプ
独自の弾力性と復元力を備え、首と頭部に絶妙にフィットする感触が高く評価されている枕です。頭を乗せた際の感触に驚かれる方も多く、非常に人気の高い枕です。
まとめ
枕のニオイは汗や皮脂、加齢臭などの分泌物と雑菌の繁殖がおもな原因です。ニオイ対策には枕カバーの定期的な洗濯や枕本体のお手入れ、消臭スプレーの活用が効果的でしょう。
さまざまな対策を試してもニオイが気になる場合は、ロフテー(LOFTY)の枕への買い替えもご検討ください。ロフテーの枕はニオイ対策だけでなく、快適な睡眠環境を総合的にサポートする優れた設計が特徴です。
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