朝起きた時が一番疲れているのはなぜ?原因やストレスとの関係、解消方法を解説

40歳を過ぎて、朝起きた時に一番疲れを感じるようになったという人もいるのではないでしょうか。
本記事では、目覚めた時の疲労感に関わるとされる、自律神経の乱れや生活習慣、睡眠の質、ストレスなどを詳しく解説します。また、良質な睡眠のために簡単にできる対策や、解消しない場合に疑うべき疾患も紹介するため、参考にしてください。
目次
朝起きた時が一番疲れている原因は自律神経の乱れ?
朝起きた時の疲れの原因は、自律神経の乱れに関係しているのでしょうか。
〇 自律神経とは
自律神経とは、体内にある神経のなかでも、身体が自律的に働くための神経のことです。
自律神経は、全身に張り巡らされている神経ですが、中枢は脳の視床下部にあります。体内のさまざまな臓器の働きを自律神経が制御して全身の状態を保つため、自律神経が正常に機能することは、身体全体にとっても重要です。
〇 自律神経の役割
自律神経とは、自律的に動き続けている呼吸や血圧、体温、心拍、消化、代謝、排尿・排便など生命活動を維持するために必要なものを動かしている神経のことです。
自律神経には、緊張時に働く「交感神経」と、リラックス状態で働く「副交感神経」があります。交感神経と副交感神経には、1日のなかでそれぞれが優位に働くリズムがあるため、自律神経が乱れると、体内のバランスが乱れてしまい朝起きた時にも疲れや不調を感じてしまうでしょう。
自律神経が乱れる原因
自律神経の乱れは、起床時の疲れに影響する可能性がありますが、自律神経が乱れる原因は何なのでしょうか。
〇 睡眠不足など睡眠の質が悪化する習慣
人には、体内時計が備わっており、一定のリズムが保てるようになっています。しかし、睡眠不足や昼夜逆転生活を送っていると、体内時計が狂ってしまいます。その結果、自律神経も乱れてしまい、疲れを感じてしまうでしょう。
〇 偏った食生活
生活のリズムを一定に保つのに重要なのは、睡眠だけではありません。食生活も体内時計の乱れに関わるため、自律神経が乱れないようにするには、遅い時間に食事を取ったり食事を抜いたりするのは避けてください。食事の時間は、できるだけ2時間以上のずれないように生活リズムを保つとよいでしょう。
〇 寝る前のアルコールやカフェイン摂取
寝る前にアルコールを摂取した方が眠りにつきやすいと、寝酒をしている人もいるのではないでしょうか。アルコールには、レム睡眠が減少したり、睡眠サイクルが不安定になったりする作用があります。そのため、眠りの質が低下し、自律神経の乱れにもつながる場合があります。
また、カフェインにも眠りを浅くしてしまう働きがあるため、寝る前の摂取は控えたほうがよいでしょう。
〇 ホルモンバランスの乱れ
女性の場合は、ホルモンバランスの乱れが、自律神経の乱れを引き起こす場合があります。女性は、更年期に女性ホルモンのエストロゲンが低下すると、自律神経の中枢である視床下部に影響を起こしてしまい、自律神経の乱れが起こるとされています。
〇 ストレス
ストレスを受けると、緊張状態で優位に働く交感神経が活発化します。通常、自律神経は交感神経と副交感神経が順番に優位になり、バランスを保っています。ストレス状態が続くと、交感神経が優位な状態が続いてしまうため、副交感神経への切り替えができず、自律神経のバランスが乱れてしまうでしょう。
ストレスが身体に与える影響
自律神経の乱れを引き起こす一因でもあるストレスは、身体にどのような影響を与えるのでしょうか。
〇 現代のストレス状況やストレスの要因
現代は、ストレス社会と呼ばれるほど、ストレスを抱える人が多いとされています。また、ストレスは、無自覚に抱えている人も多く、要因もさまざまです。
ストレスの原因(ストレッサー)にはいくつかの種類があり、以下のものなどがあります。
- 物理的ストレッサー
騒音、人混み、寒暖差、気圧変化など
- 化学的ストレッサー
たばこなどの悪臭や空気汚染、花粉、酸素の欠乏など
- 心理・社会的ストレッサー
人間関係、仕事のトラブル、家庭問題など
このなかでも、一般的に「ストレス」といわれているものの要因になっているのは、心理・社会的ストレッサーです。これらによって引き起こされるストレスも、自律神経を乱し、朝の疲れにもつながると考えられます。
〇 ストレスが溜まるとどうなる?
ストレスは良くないものと考えがちですが、悪いことばかりではありません。ストレスは、適度な緊張感を与えたり、乗り越えた時に達成感を与えたりもします。
問題は、身体の不調の原因となる「悪いストレス」です。悪いストレスが溜まると、頭痛や肩こり、下痢、円形脱毛症、胃潰瘍などの身体の不調を引き起こす場合もあります。また、不安や気の落ち込み、不眠、イライラなど心の不調を感じる場合もあるでしょう。この状態が長く続き重症化するとうつ病などにつながる可能性もあるため、注意が必要です。
朝起きた時に感じる疲れを解消するために実践すると良いこと
朝起きた時に疲れを感じず、スッキリ目覚めるために実践すべきことを解説します。簡単に取り入れられるものもあるため、参考にしてみてください。
〇 生活リズムを一定にする
朝起きた時に感じる疲れの原因でもある自律神経の乱れは、不規則な生活も原因の1つです。そのため、体内時計を整えるためにも起きる時間や食事の時間、寝る時間を日によってバラつかせず、なるべく統一するようにしましょう。
〇 充分な睡眠時間を確保する
充分な睡眠時間は、人によって異なりますが、一般的に7時間は寝る時間を確保するのが良いとされています。ただし、7時間寝れば良いわけではなく、なるべく早寝早起きを心がけるのもポイントです。
また、休みの日に普段よりも多く寝る人もいますが、寝過ぎも体内時計を狂わす原因になるため、普段の睡眠時間との差を2時間以内に抑えましょう。
〇 目覚めたら朝日を浴びる
体内時計は、24時間ではなく24時間よりも長くつくられています。そのため、朝起きた時に朝日を浴びて、体内時計をリセットして、ずれを調整する必要があります。この方法は起きたらカーテンを開けて、光を浴びるだけなので、簡単に取り入れられるでしょう。
起床後に太陽の光を浴びると、眠気を誘発するホルモン「メラトニン」の分泌が抑制され、代わりに脳を覚醒させる「セロトニン」というホルモンが分泌されます。メラトニンは、目覚めの日光を浴びてから14時間後に再分泌されて眠気を誘います。つまり、朝日を浴びたら体内時計がリセットされ、その日の夜は快眠ができるということです。
〇 朝食を摂る
体内時計の調整は、朝日を浴びる以外に、朝食を摂るのも重要なポイントになります。糖質を摂るとインスリンが分泌され、体内時計が調整されるため、白米やパンなどの主食をしっかり取り入れるのがおすすめです。また、できれば6〜7時ごろに起きて、1時間以内に朝食を摂るとよいでしょう。
〇 ストレス発散方法を見つけて実践する
先にも解説したように、ストレスが溜まると、起床時に感じる疲れ以外にも、さまざまな心身の不調につながる場合があります。そのため、1人で抱え込まず誰かに相談したり、趣味に没頭したり、自分に合ったストレス発散方法を探すのも大切です。
〇 自分に合った枕を選ぶ
枕が合っていないと、首の痛みや肩こり、首こりのほか、頭痛や腰痛、背中の痛みなど、さまざまな不調につながります。そのため、自分に合う枕を選ぶことは重要です。頭と首を適切に支え、首の自然なカーブを保ち、寝姿勢を安定させる枕が理想です。自分の体型に合った高さやサイズ、好みに合う素材やかたさ、枕の形状に着目し、枕を見直しましょう。
朝起きた時の疲れがとれない際に疑うべき疾患
朝起きた時に感じる疲れは、疾患が原因の可能性もあります。いくつか対策しても変わらない場合は、これらの疾患が関わっていないかも調べてみるとよいでしょう。
〇 更年期障害
女性の場合、朝起きた時に疲れを感じたり、疲れが取れない、身体が重いと感じたりする原因は、更年期障害の可能性もあります。
更年期障害とは、更年期(50歳前後にある閉経の時期の前後10年間)に起こる不調です。この時期は、女性ホルモンの1つであるエストロゲンの分泌が減少して、ホルモンバランスが崩れるため、心身にさまざまな不調を感じる人もいます。
ただし、更年期障害と似た症状でも、貧血や甲状腺疾患など別の原因が考えられる場合もあるため、症状を感じた場合は病院を受診するようにしましょう。
〇 睡眠時無呼吸症候群
寝汗をかいたり、寝ている時に大きないびきをかいたりする場合は、睡眠時無呼吸症候群が朝起きた時の疲れの原因である可能性も考えられます。
睡眠時無呼吸症候群は、気道が塞がり、睡眠時に呼吸していない状態が発生するものです。睡眠中に何度も息が止まることで睡眠の質が低下して、朝起きた時に疲れを感じている可能性があるため、内科を受診して相談するようにしてください。
まとめ
朝起きた時に疲れを感じる場合は、自律神経の乱れが考えられますが、自律神経の乱れを引き起こす原因はさまざまです。自律神経の乱れを正すには、規則正しい生活を送ったり、ストレスを溜め込まないように自分なりの発散方法をみつけたりしてみましょう。
また、自律神経の乱れを正すためには、良質な睡眠をとるための工夫も大切です。良質な睡眠を取る方法をお探しの人は、枕専門店「LOFTY(ロフテー)」の枕をぜひお試しください。
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