枕の物語 vol.11
そば殻 私たちの日々の眠りを快適にする枕。 そのなかでも蕎麦殻(そばがら)は、最も長く日本人に好まれてきた素材です。

蕎麦殻は、いつ頃から、どのようにして、
今日のような使われ方をするようになったのでしょうか。
まず、日本人と蕎麦とのつきあいの始まりからみてみましょう。

蕎麦の原産地と伝来

蕎麦は、「麦」という字を書いてはいても、麦の仲間ではなく、タデ科ソバ属の一年草です。この種実の中から白色で澱粉質の蕎麦粉をとるのですが、このときに副産物として出る果皮(殻)が「蕎麦殻」です。

栽培蕎麦の起源地は、近年、研究の結果、中国南部の雲南地域からタイの山地にかけてという説が最も有力です。日本へは中国雲南省あたりから朝鮮半島を経てもたらされたようです。

蕎麦は虫に強く、水はけがよければ小石混じりの痩せた土地でも栽培できるので、古くからの産地は米・麦の栽培、牧畜に適さない地域が多いようです。

9世紀頃から「そばむぎ」あるいは「くろむぎ」などという名前で呼ばれていたようです。「くろむぎ」とは、蕎麦の皮が黒いことからこのように呼ばれ、江戸時代の儒学者 貝原益軒(かいばらえきけん)が書いた本によると、蕎麦は麦の実に例えられていたことからついた呼び名だったようです。やがて、「そばむぎ」の「むぎ」が省略されて「そば」と変化したのでしょう。

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